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スパコンを活用した計算科学と情報学の
融合による革新的物質設計

本郷研究室 HONGO Laboratory
准教授:本郷 研太(Hongo Kenta)

E-mail:
[研究分野]
マテリアルズ・インフォマティクス、計算科学、データ科学
[キーワード]
ベイズ統計、機械学習、統計的学習、第一原理電子状態計 算、物質・材料科学シミュレーション

研究を始めるのに必要な知識・能力

研究遂行上の必須条件は唯一つ、コンピュータに「アレルギーがない」ことです。研究分野の基礎知識は、大学程度の数学、物理学、化学ですが、必須ではなく、あればベターといったところです。

この研究で身につく能力

本研究は、マテリアルズ・インフォマティクスという、物質科学と情報学(インフォマティクス)の融合を目指す、生まれたばかりの学問分野です。まだまだ発展途上で、手探りの状態ではありますが、逆に言えば、大きく成長する可能性を秘めています。本研究では、国内外の様々な研究者との協同を通じて、新たに問題・課題を発見し、既存の知識体系に囚われず柔軟に、幅広い視野で、問題解決に取り組みます。
研究活動を通じて、問題発見・解決能力、プロジェクト管理能力、コミュニケーション能力といった指導的立場の人材に要求される基本的素養が身につきます。また研究活動を通じて知らないうちに、ブラインドタッチ、タイピングスキルが格段に向上します。その結果、研究活動の効率化が加速し、新たな「時間の創出」に繋がります。この時間が新たな知識・スキル獲得に繋がります!

【就職先企業・職種】 2017年10月1日付け新設研究室のため該当なし

研究内容

 現在、「マテリアルズ・インフォマティクス研究」と「物質科学シミュレーション研究」に関して、競争的資金を多数獲得しており、それらのプロジェクト研究を推進しています。

【マテリアルズ・インフォマティクス研究】

 本研究プロジェクトは、JST さきがけ(H28-31年度)、JST イノベーションハブ構築支援事業(H27-30年度)、科研費基盤B(H27-30年度)の支援を受け、物質・材料研究機構、東大、東工大、大阪大、統計数理研究所、ハーバード大の研究者と協同で、研究を進めています。
 ベイズ統計とビッグデータを活用した「ベイズ物質探索法(研究業績1)」は、天文学的規模の物質群の中から目標となる物質を効率的に探索する新しい方法論で、当該手法を用いた新奇物質の探索に取り組んでいます。具体的な対象系としては、太陽電池の変換効率を劇的に向上させる新材料の探索や、優れた熱伝導性を持つポリマーや無機化合物の探索に取り組んでいます。

【物質科学シミュレーション研究】

 本研究プロジェクトは、科研費新学術研究(H28-32年度)、及び、科研費若手B(H29-30年度)の支援を受け、京大、東工大、九大、産総研の研究者と協同で、研究を進めています。
 日本有数のスパコン設備を有する本学の強みを活かし、大規模な物質科学のシミュレーションを行っています。具体的には、複合アニオンと呼ばれる全く新しい物質群を対象として、その合成可能性や物性を第一原理計算(量子力学に基づく電子状態のシミュレーション)により明らかにします。また、生体分子や分子結晶といった分子間力に支配される物質系の第一原理計算に取り組んでいます。
 上記以外にも、産業応用上重要な半導体電極形成、コンクリート・セメント材料の第一原理計算研究や、分子動力学計算による生体分子系の構造ダイナミクス研究などで、国内外研究者と共同研究をしています。

主な研究業績

  1. H. Ikebata, K. Hongo, T. Isomura, R. Maezono, R. Yoshida, ‘Bayes-ianmolecular design with a chemical language model’, Journal of Computer-Aided Molecular Design 31, 379-391, (2017).
  2. K. Hongo, N.T. Cuong, R. Maezono, ‘The importance of electron correlation on stacking interaction of adenine-thymine base-pair step in B-DNA: A quantum Monte Carlo study’, Journal of chemical theory and computation 9, 1081-1086 (2013).
  3. K. Hongo, M.A. Watson, R.S. Sánchez-Carrera, T. Iitaka, A. Aspuru-Guzik, ‘Failure of conventional density functionals for the prediction of molecular crystal polymorphism: a quantum Monte Carlo study’, The Journal of Physical Chemistry Letters 1, 1789- 1794 (2010).

使用装置

JAIST 並列計算機群(Cray XC40/SGI UV3000/Fujitsu CX250)
京コンピュータ

研究室の指導方針

期限内での学位取得を目標に据え、学位論文執筆と学位審査発表を着実にこなせるような、知力・体力・コミュニケーション力を養うために、 段階的、系統的、戦略的に、日々の研究指導を積み重ねていきます。特に、既存研究プロジェクトに参加してもらうことで、最先端の研究 の面白さを体験し、そこを入り口として次第に、自身の研究の位置づけを理解し、研究に対する責任感を養い、研究のモチベーションを維持できるように努めていきます。最後に、研究分野に関してですが、マテリアルズ・インフォマティクス研究は、物質科学とインフォマティクスの融合研究という性格上、「新しい概念の導入」に目を向けがちです。しかしその一方で、「巨人の肩の上に乗る」とよく言われるように、 物質科学研究では膨大な知の蓄積があり、既存概念を知悉した上での概念導入でなければ、真の成功・発展・展開は望めないと考えています。

[研究室HP] URL:http://www.jaist.ac.jp/~hongo/

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