研究設備紹介

主要設備一覧

核磁気共鳴スペクトル測定装置・NMR

(Bruker Biospin Inc., AVANCE Ⅲ 800MHz500MHz400MHz

AVANCE Ⅲ 800MHz

プロトン(1H)共鳴周波数が800MHzに相当する磁場強度18.8テスラの大変強力な超電導磁石を持つNMR装置です。1H、15N、13Cを検出できる極低温高感度検出器が接続されています。この検出器は信号の検出系を低温に冷やすことで熱によるノイズを減らしてシグナルとノイズの比を従来の4~5倍に向上させています。

【特徴】

磁場強度の増大はNMR信号の感度と解像度の双方を向上させるので、強力な磁場を持つ本装置では従来検出不可能であった微量の試料でも測定可能なほか、複雑な分子構造を持つ試料でもその構造に関する精密な情報を得ることができます。高分子機能性材料の構造と物性の解明に役立つほか、タンパク質などの生体分子の立体構造や機能を解明するのにも大きな力を発揮します。

核磁気共鳴スペクトル測定装置・NMR 800MHz (Bruker Biospin Inc., AVANCE Ⅲ)

【仕様】

分光計 AVANCE Ⅲ(4-channel 仕様)
磁場強度 18.79テスラ
1H共鳴周波数 800MHz
検出器 TCI-triple resonance cryogenic probe
観測可能核 1H, 13C, 15N, 2H
感度 S/N for 1H > 7,600
温度可変装置付き
液体窒素再凝縮装置付き

【設置場所】

ナノマテリアルテクノロジーセンター1階


AVANCE Ⅲ 500MHz

500MHz NMR装置にはプロトン(1H)の共鳴周波数が500MHzに相当する超伝導磁石が使われています。2台の400MHz装置と同様に学内オペレーショントレーニングを受けた学生や研究員・職員はWEBで予約することによって自分で測定できます。400MHz装置でのルーチン測定よりも高度な各種の1次元、2次元測定に利用できます。また、通常の溶液測定のほかに固体試料用のユニットも備えています。

核磁気共鳴スペクトル測定装置・NMR 500 MHz (Bruker AVANCE Ⅲ)

【仕様】

分光計 AVANCE Ⅲ(1H,19F観測およびデカップリングチャンネル)
磁場強度 11.7テスラ
1H共鳴周波数 500MHz
検出器 5mm径 109Ag~31P-19F/1H多核種プローブ
感度 S/N for 1H > 420
19F > 350
13C > 220
固体測定ユニット付き
C/P MAS 15N~31P用プローブ 4mm径
低温測定用気化器付き
液体窒素再凝縮装置付き

【設置場所】

マテリアルサイエンス系3棟1階


AVANCE Ⅲ 400MHz

400MHz NMR装置では、プロトン(1H)の共鳴周波数が400MHzに相当する超電動磁石が使われています。この1台で1Hや多核の1次元だけでなく2次元の測定も可能です。オートサンプラーと専用ソフトウェアにより複数のサンプルを連続して測定できます。天然物から単離した試料や合成した試料のNMRスペクトルを測定・解析することで、新規物質の構造決定や合成反応の確認などができます。

【特徴】

抽出や合成により得られた低分子化合物向けの測定装置です。測定操作の多くの部分が自動化されているので、初心者でも簡単にNMRスペクトルを測定することができます。この装置でNMRスペクトルの解像度が不十分なときは磁場強度の大きい800MHzの装置を利用することができます。

核磁気共鳴スペクトル測定装置・NMR 400MHz(Bruker Biospin Inc., AVANCE Ⅲ)

【仕様】

分光計 AVANCE N(1H,19F観測およびデカップリングチャンネル)
磁場強度 9.4テスラ
1H共鳴周波数 400MHz
検出器 5mm径 109Ag~31P-19F/1H多核種プローブ
10mm径 多核種プローブ(交換用:1台のみ)
液体窒素再凝縮装置付き
60試料用オートサンプルチェンジャー付き(1台のみ)

【設置場所】

マテリアルサイエンス系2棟1階

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