- 目的
21世紀の人類社会は、有限な資源の中で環境を維持しつつ、健全な人間社会の永続を可能とする合理的な化学プロセスイノベーションが必要であるとともに、地域の個性と環境に調和した生産・エネルギーシステムとしてのプロセスモデルの構築も不可欠である。反応工学部会は、これらプロセス開発の中核となる反応工学に
係わる専門分野の代表機関として、反応速度論から反応装置の設計・操作さらにはプロセス開発に至る広範な領域について、基礎から応用に亘る学術と技術の向上ならびに交流を促進し、産学官間の基礎研究、基盤研究、応用研究開発の有機的な連携を図ることを目的とする。
- 目標(最終)
反応工学部会は、化学工学・反応工学という基盤の上に確固たる独自の学術体系と活動理念を築いて関連学会をリードし、新産業創生・育成の示唆をし、活動成果を社会に還元するとともに、様々な分野で活躍する反応工学者同士の意思疎通を図り、その更なる地位の向上を目指している。これを次に示す目標の達成を通じて実現する。
- 1) 反応工学に係わる諸技術の開発、グリーンケミストリー実現のためのシステム構築、評価に関連する研究。
- 2)会員が切磋琢磨し、交流する場としての、講演会、講習会、見学会の開催。
- 3) 調査及び資料、情報の収集・整備と共有化
- 4) 国際会議、化学工学会シンポジウムの開催と支援
- 5) 次世代反応工学の学理の体系化
- 6) その他、本会の目的達成に必要な事業
- 背景
すでに、あらゆる産業を環境に調和したものに変革する「グリーンプロセス」実現のためには、化学工学の総力を結集する必要があり、反応工学はその中核として、学術的にも社会的にも貢献する義務を負っている。そのためには、従来の枠を超えた新世代反応工学の学理の体系化も必要であり、基礎学理から、装置や操作の設計までのバランスの取れた学問領域の確立に努めねばならない。
このような目標達成のために、以下の 6つの分野において、分科会を設置し活動を行うこととなった。平成16年度までに1)から5)の分科会が設立され活動中であり、6)については分科会の設立に向けて準備が進められている。
- 1) 触媒反応工学
- 原子・分子レベルのミクロな理解を指向した触媒化学と、装置の設計・操作法に関するマクロな視点に立つ反応工学の融合による触媒技術開発
- 2) ソノプロセス
- 超音波によって誘起されるキャビテーションを利用した反応・分離・拡散などの様々なプロセスの技術基盤の確立と応用展開
- 3) 活性種化学
- 各種励起種発生手法、発生装置技術および、活性化学種が関わる物理的凝集モデル、化学反応モデル、装置設計に関する基盤技術の開発
- 4) 反応分離
- 分離媒体材料製造、反応分離同時操作の解析評価と装置設計に亘る各要素技術の開発と、それらに基づく反応と分離が一体化された複合プロセスの構築
- 5) 反応装置・プロセス
- 反応場における触媒設計、接触状態の解明と、それらを最大限に発現する反応操作・装置構造・化学プロセスの開発
- 6) CVD反応
- ミクロ的なラジカル種やクラスターの生成機構の解析と、形成される材料の形態制御による合理的な材料製造プロセスの開発多岐にわたる
新世代 反応工学の諸分野をカバーするため、これら分科会の単独あるいは複数の横断的な協力によって、年会や秋季大会におけるシンポジウムの開催,特定の領域の講演会・講習会の開催、あるいは国際学会の招致等の活動を積極的に推進する。さらに、これらの活動を通じて、他部会、他学協会も含めた関連分野の発展に寄与することが設立の背景である。
- 目標達成のためのロードマップ
それぞれ以下に示すアクションプランを3〜5年間で実行していく。
- 1)年度毎のアクション
- ・総会の開催と活動方針の審議
- ・秋季大会(場合によっては年会や地方大会)におけるシンポジウムの企画
- ・他学会関連部会との合同企画シンポジウムの開催
- ・部会ホームページの充実
- ・報告書・ニュースレターの発行
- ・会員メーリングリストの充実と会員への情報配信
- ・会員のための講演会・講演見学会の開催
- 2)国際会議の開催
- ・ 2006年11月 USPC5(非定常触媒反応国際会議)開催予定:大阪
- ・ 2008年9月 ISCRE(国際反応工学シンポジウム)開催予定:京都
- 3)各種プロジェクトへの申請
- ・学術領域の新たな展開とその体系化: 次世代反応工学の体系化を目指した特定領域の採択を目指す。そのため、まず各分科会で、科学研究費補助金基盤研究
(C)企画調査を申請する。
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- (今までの実施内容)
- (a)触媒反応工学分科会:平成13年度〜15年度で、特定領域研究「触媒分子反応工学」を実施し、「分子論的な触媒化学とマクロ的な従来型反応工学のギャップを埋めるための新しい学問体系」として高い評価を受けた。これをさらに発展させた学際的・実際的領域の融合を目指す。
- (b)ソノプロセス分科会:平成17年度科学研究費補助金基盤研究(C)企画調査「持続的社会のためのソノプロセス」を申請済み。
- (c)他の分科会:体系化を目指し、今後、科学研究費補助金基盤研究(C)企画調査を申請する。
- ・随時年度:グリーンプロセス プロジェクト
- グリーンプロセス実現のための様々な反応プロセスの基礎から応用まで、産学連携に加え、文部科学省や経済産業省(
NEDO)などに関連した、様々なプロジェクトへの申請や調査研究への協力ならびにその支援。
- 化学工学会における位置づけ(役割)
- 化学工学が関与する反応工学分野の学会代表として、現在の反応工学がカバーする領域の拡大に合わせた新たな反応工学の体系化を行う。
- 部会が提供する産学官連携の場と機会を通じて、新規の化学工学会会員の開拓と会員数の増強に寄与する。
- 部会からの提案に基づく受託プロジェクトを推進することにより、学会の財政的基盤強化に貢献する。
- 他部会、関連分野の他学会や人材育成センター、支部、懇話会等との連携のもと、部会や関連学会をまたがる、シンポジウム、国際会議の開催や、講演会・講習会の企画運営、人材育成プログラムの支援を行うことにより、化学工学会の広報活動を行うとともに反応工学関連分野の人材育成と技術継承に関する責務を果たす。
- 実現のための課題
- 部会運営のための財政基盤の確立
- 企業会員の増強と部会活動への積極的参加
- 部会活動の中での産官学連携の場の構築
- 分科会を横断する協力関係の構築
- 広報活動の充実
- 運営体制(平成16年度)
部会長:1名、副部会長:5名(各分科会代表)、部会担当幹事:4名
監事:2名 (計:12名)
◇分科会担当
- 1)触媒反応工学
- (代表:1名、副代表: 2名、庶務、会計:各1名 計5名)
- 2)ソノプロセス
- (代表:1名、副代表:2名、庶務、会計:各1名、計5名)
- 3)活性種化学
- (代表:1名、副代表:2 名、計 3名)
- 4)反応分離
- (代表:1名、副代表:2名、会計、企画:各1名、計5名)
- 5)反応装置・プロセス
- (代表:1名、副代表:3 名、計 4名)
- 6) CVD 反応
- (世話人:1名、計1 名)