大学院進学を転機とし、科学者の基礎を会得

 学生時代、大学で機械工学を修めると、大学院では異なる分野をやってみようと考えるようになりました。金沢市出身の私は地元にあるということでJAISTへ。私の在籍した研究室は、二次の非線形光学効果を用いた表面現象の解明を主要テーマとし、私はここでレーザー照射装置などの基礎知識を得ました。現在、地元大手機械メーカーのレーザー加工機部門に勤務しており、JAISTで学んだ知識がベースになっています。

 JAISTでは、テーマを学生自身が選べるといった自由度が高く充実した学問環境、理論と実験との差異を追求する研究の面白さ、アジアや欧州などの意欲的な留学生との交流がありました。彼らと語り合うため、必然的に英語力が身に付いたのも留学生が圧倒的に多いJAISTならではだと思います。

 JAISTへ進学した学生の志望理由は、分野第一人者の先生に学びたい、先進の環境で研究したいといった積極的なものばかりではありません。学部の研究に興味を失った、研究室と相性が合わないという消極的な理由もある。しかし社会人になった今だからこそ思うことがあります。科学技術の最先端を実感できるJAISTへの進学は大きな転機であり、新たなチャンスです。精一杯学び、研究すれば、確かなサイエンス能力と豊かな経験を身に付けることができます。

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