計算機システム・ネットワーク領域【田中研究室】
■研究概要
私たちの生活環境において,携帯電話,家電製品,ネットワーク機器,自動車など,いたるところにコンピュータが組み込まれており,これらのほとんどでリアルタイム性が要求されています。今後の組込み機器の急速な普及,高機能化に対応するために,本研究室ではハードウェアと基本ソフトウェアの両面から効率の良いリアルタイム処理を実現する方式を研究しています。実際にシステムを設計・実装することによる実証的な研究を目標としています。
■リアルタイム組込みシステムの実現
あらゆる組込みシステムにおいて共通して使用されるコンポーネントである制御用プロセッサおよび基本ソフトウェアであるリアルタイムオペレーティングシステムの研究開発を行っています。
組込み用リアルタイムRISCプロセッサ
組込みシステムに使用されるプロセッサは低コスト,低消費電力であることが要求されますが,それに加えて制御・通信機器等では高速な応答性能が重要となっています。私たちは従来のRISC型プロセッサアーキテクチャを拡張し,マルチコンテクストアーキテクチャと低コスト・高効率キャッシュメモリ制御による高速割込み応答機構を実現するリアルタイム組込みRISCコアCasablancaを研究開発しています。
Casablanca搭載ギガビット通信カード
リアルタイムオペレーティングシステム
リアルタイムタスクの応答性向上のためには,オペレーティングシステムが行うタスクスケジューリング方式の選択が重要です。本研究室ではITRONなどの従来の組込みOSが提供する静的優先度割付けによるシステム開発スタイルを保ったまま,更にタスク実行時の動的に変化する時間属性を考慮して,可能な限りリアルタイム性を向上させる適応型動的スケジューリング法を提案・評価しています。また,本スケジューリング方式を採用したリアルタイム組込みOSを研究開発しています。
■その他の研究
本研究室ではその他,低消費電力アーキテクチャ,マルチメディアやデータベースなどの大規模データアプリケーションに適した高機能メモリアーキテクチャ,軽量ハードウェアによるJAVA実行環境高速化技法,実時間マルチタスク処理を支援するマルチスレッド型プロセッサアーキテクチャ,分散共有メモリ型並列計算機技術などの研究を実装を含めて行っています。
PRESTOR-1搭載リアルタイムシステム
■代表的な著書・論文
- Hitoshi Tanimura, Kiyofumi Tanaka: "Development of Equipment
for Communication beyond IT Areas", Proc. of MJISAT, CD-ROM,
2007.
- Kiyofumi Tanaka, Takenori Fujita: "Leakage Energy Reduction
in Cache Memory by Software Self-Invalidation", Proc.
of ACSAC, LNCS 4697, Springer, pp.163-174, 2007.
- Kiyofumi Tanaka, Takahiro Kawahara: "Leakage Energy
Reduction in Cache Memories by Data Compression", Proc.
of ALPS, pp.23-30, 2007.
- Toshiharu Imai,Kiyofumi Tanaka: "The Concept of Memory-based
Thread Execution by Highly Functional Memory Controller",
Proc. of PDPTA, pp.506-512, 2006.
- Kiyofumi Tanaka: "Casablanca II: Implementation of a
Real-Time RISC Core for Embedded Systems", Proc. of IEEE
ASAP, International Conference on Application-Specific Systems,
pp.36-42, 2005.
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