オプティカルフロー推定法



勾配法とブロックマッチング法


・オプティカルフロー推定法は2つに大別される。

1、勾配法
<オプティカルフロー拘束方程式>
画像の時空間微分の拘束方程式による条件からフローベクトルを推定する手法である。

拘束方程式は一画素につき一本の拘束方程式しが得られないので一意にフロー ベクトルを決定できない。よって、以下のよう な付加条件を設け、フロー推定を行う。

<ローカル法>
『ある注目画素の近傍では動きは滑らかである。』という条件を設け、注目画 素近傍の拘束方程式からその最小2乗法の解を求めるフローとするものである。

<グローバル法>
『物体内の動きは滑らかに変化する。』という条件を設け、発生するオプティ カルフローの画像上での全変化量を最小にする拘束条件の繰り返し計算により、フローを滑らかに連結させる手法である。

勾配法を用いた手法は、対応点検索をおこなう必要がない利点があるが、輝度値が急激に変化するところではフローの誤差が激しいこと、また雑音に弱いと言う欠点がある。

2、ブロックマッチング法

画像中のある大きさの領域ををテンプレートのブロックとし、次フレームの画 像中を全探索し、前フレームの評価するブロックと次フレームの注目ブロック との差分評価関数の値を最小とする点を対応点とする手法である。

ブロックマッチング法を用いた手法は、輝度値の急激に変化する所でもフローの誤差が少なく雑音にも強いが、全探索を行うので計算時間が膨大となる。また、拡大・縮小、回転運動に弱いという欠点がある。

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