顔画像の特徴点位置情報と輝度情報を用いた
クラス特徴に基づく固有空間法による表情解析


研究概要

顔の表情は感情の55%を表現すると報告されており,顔の表情はコミュニケーショ ンにおいて重要な役割を果たしている.ネットワークを介したコミュニケーショ ンにおいても,顔が持つ重要な情報である表情が伝送できれば円滑なコミュニケー ションが可能になると考えられる.本研究はそのようなコミュニケーションを実 現するために顔画像から表情の解析を行うことを目的としている.

表情解析の代表的な手法は,特徴量として輝度情報を用いる手法と位置情報を用 いる手法に大別できる.これらの特徴量は解析に用いる画像によっては良好に抽 出ができない場合がある.しかし,どちらか一方の特徴量が良好に抽出できない 場合でも,もう一方の特徴量が良好に抽出できる場合があると考えられる.そこ で,これら2つの特徴量を組み合わせて,互いの短所を補えば表情識別精度 の向上が期待できる.本研究では,顔画像の輝度情報と顔の各部位に配置した特 徴点の位置情報のそれぞれに対してクラス特徴の解析を行い,表情特徴を抽出す る.そして,表情識別精度向上のために,これらを線形荷重モデルや確率モデル を用いて統合する.また,手法の妥当性を示すために識別特性について検討する.


研究成果

新座良和, 剣持雪子, 小谷一孔,
``顔画像の特徴点位置情報と輝度情報を用いたクラス特徴に基づく固有空間法による表情解析'',
映像メディアシンポジウム(IMPS99), pp.63-64, 1999.
予稿(ps.gz;68499byte)
新座良和, 剣持雪子, 小谷一孔,
``顔画像の特徴点位置情報と輝度情報を用いたクラス特徴に基づく固有空間法による表情解析
-線形荷重モデルと確率モデルによる情報統合-'',
電子情報通信学会技術報告, PRMU99-181, pp.29-34, Dec. 1999.
予稿(tar.gz;96772byte)



研究内容
小谷研究室
北陸先端科学技術大学院大学


yshinza@jaist.ac.jp