Abstract

パターンスペクトルを用いたテクスチャ画像判別の応用として、映像モニタリ ングにおける男女識別や、耳形状や鼻形状を用いた個人 識別などが報告されている。これらはパターンスペクトルを得る ための構造要素を経験的に与えていた。 山本らはパターンスペクトルを用いたテクスチャ画像の判別における 最適な構造要素の決定法を提案した。 この方法では、判別に用いる辞書テクスチャ画像のパターンスペクトル間の 相関を最小とするように構造要素を遺伝的アルゴリズムや シミュレーテッドアニーリングを用いたトレーニングにより決定している。
本研究では構造要素を最適化することの有効性を示すとともに、最適な 構造要素の性質を解析する。 なお、最適な構造要素の性質は処理目的に依存するため、ここでは例として 鼻の三次元形状情報を用いた個人識別を取り上げる。 その際、トレーニングによる最適化では、得られる構造要素が局所解に陥る可 能性がある。そこで、モルフォロジーの性質を利用した妥当な制約条件を付加し、 探索範囲を狭め、全探索により構造要素の最適化を行い、それを解析する。


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