発表者：並川　淳
日　時：7/11(金) 15:00-
場　所：知識2棟2階セミナールーム


内容：次の論文を紹介します.

(1) S. D. Pethel, N. J. Corron, Q. R. Underwood, and K. Myneni ``Information Flow in Chaos Synchronization: Fundamental Tradeoffs in Precision, Delay, and Anticipation'', Phys. Rev. Lett. 90, 254101, 2003.
(2) R. L. Davidchack, Y.-C. Lai, E. M. Bollt, and M. Dhamala, ``Estimating generating partitions of chaotic systems by unstable periodic orbits'', Phys. Rev. E 61, 1353-1356, 2000.


アブストラクト：

論文(1)は非線形振動子を単方向結合した力学系において, 振動子が同期する必要十分条件を
情報論の観点から(または Kolmogorov-Sinai エントロピーの観点から)調べたもの.
記号力学系をベースに議論をしているのが特徴.

論文(2)は, 力学系の生成分割を数値的に構成するアルゴリズムに関する論文.
ややヒューリスティックな方法ではあるが, 任意の次元の力学系に適用できるという利点を持つ.
例として, Ikeda-Hammel-Jones-Moloney 写像の生成分割を構成する.