日時:  8月5日(火) 10:30 -- 12:00 場所: 知識科学研究科 講義棟 2階 K34講義室 タイトル: Co-construtcion, Co-definition and the Baldwin effect in     language evolution       (言語進化における共構築、共定義、ボールドウィン効果)    (講演は日本語で行われます) 講演者: 山内肇氏 (Language Evolution and Computation Research Unit, School of Philosophy, Psychology and Language Sciences, University of Edinburgh) 概要: Deaconはその著作である“The Symbolic Species(邦訳:『ヒトはい かにして人となったか』テレンス・ディーコン)”内において言語が、 人間の言語獲得能力と同時に進化したという共進化説を簡潔な形で唱 えている。 この主張の中心を支えるメカニズムはThe Baldwin effect(ボールドウィ ン効果)と呼ばれるものであるが、彼が主張するそれは一般的に理解さ れているものとは大きく違い、Lewontinなどが提唱しているNiche Construction(ニッチ形成)により近いものである。しかしながら、そ の不十分な定義により最近ではこの主張に対して大幅な変更が加えら れている。 本発表においては、Deaconのモデルに近いが、言語進化に関して、よ りThe Baldwin EffectとNiche Constructionの関連を深く掘り下げ、 その中に見える言語の特殊性、特に文化進化的側面とその生物学的進 化に対する影響に関して(文化進化の際に問題となる、Fidelity(忠実 性) 等)発表を行う。