担当:毛利彩子 日時:2004/1/22 15:30- 場所:知識3棟2階小スペースゼミ室 タイトル :論文紹介、「Elman,J.L. Language as a Dynamical System, Mind as Motion:Explorations in the Dynamics of Cognition, 195〜225」 概要 言語の振る舞いは、複雑系の問題として扱うのがふさわしいといえる。 言語を用いる過程は、時間とともに変化する状況を処理できなくてはならない。 この問題を扱うために時系列情報が処理可能な単純回帰型ネットワーク (simple recurrent network)を著者のエルマンは考案した。 ここでは「次の入力の予測」ができるかどうかを、文構造を変化させるなどして、 シミュレーションにより確かめていく。 またSRNは、言語習得のシミュレーションとして使われる。これは人間の赤ちゃんが言葉を習 得していく過程に似ている。 言語の多様な様相を動的なシステムを用いてどの程度モデル化できるか?がこの論文の論点で ある。 結論として著者は、SRNモデルは言語の様相を適切に示すが、言語使用の十分なモデルとして の資格はないと述べている。なぜなら生態学的な物と関連付けられないからである。