担当:小林 重人 日時:04/14(月) 16:45- 場所:コラボレーションルーム2 内容:社会活動による貨幣意識の違い -地域通貨関係者VS金融関係者- 概要: 社会にはさまざまな制度が併存しており, 多様な制度は互いの相互作用と人々の行動を通じて変化する. そうした制度のひとつに貨幣があり,貨幣もまた歴史の変遷と共に その形態を大きく変えてきた. 本研究では貨幣をコミュニケーション・メディアのひとつとして見なし, 従来の貨幣機能(価値交換・価値尺度・価値貯蔵)にとどまらない 価値意識の表現媒体として貨幣を捉える. 貨幣制度に関する価値意識の変遷や職業, 国ごとの相違を明らかにすることで, 制度形成および変化のメカニズムを理解することが大きな目的であるが, まずその足がかりとして職業間で貨幣意識に違いがあるか? 違いがあるならばどこに違いがあるかを明らかにすることから取り組んだ. 手法として貨幣意識に関するアンケート調査を153名に実施し, 特に地域通貨に携わっている人たちと金融機関に従事している人たちの貨幣意識の違いに注目した. 本研究では5つの要因(効率・安全・友愛・平等・自由)に着目し,貨幣意識の違いを検討した. 5要因に関する主成分分析の結果,地域通貨関係者と金融関係者では効率以外の要因で大きな有意差が認められ, 地域通貨関係者はいずれの4要因とも金融関係者より高く評価する傾向があることがわかった. 進化経済学会での発表後に行った因子分析においてもこうした結果を裏付ける結果が得られており, 具体的な統計データ(因子負荷量,因子相関,Cronbachのαなど)を提示しながら,結果の妥当性について述べることにする. 皆さんには提示した分析結果から何を主張でき,この結果をもって本来の目的にどこまで迫ることができるのか という部分について私の見解を聞いた上で議論していただきたい. Presenter: Shigeto Kobayashi Date & Hour: 14 Apr. (Mon) 16:45- Title: Difference of Potential Money Consciousness by Career - People concerned in running Community Currency VS Financial Workers