担当: 辻野 正訓 日時: 平成24年7月6日金曜日 15:30- 場所: コラボレーションルーム2 内容: 論文紹介 "Carl Menger’s Monetary Theory: A Revisionist View" 概要: 本論文は,メンガーの貨幣思想の修正案を提案するものである.これまで,メンガーの 貨幣システムはハイエクの自生的秩序の一種として考えられてきた.本論文では,メン ガーの論文等を再検討することにより,メンガーの貨幣システムには国家の役割も重要 な位置を占めることを示し,自生的秩序だけではすべてを説明できないことを明らかする. 要約すると,初期における貨幣の発展や貨幣が貨幣たる機能を備える過程は,ハイエク の自生的秩序として捉えることができるが,鋳造貨幣における政府の役割を例にあげ, 貨幣システムの高度な発展には国家による管理運営が必要であるとした.すなわち,現代 の高度に発達した貨幣システムは,自生的秩序と人工的秩序が揃うことで完成したことを 示唆する.以上の内容について,そのロジックを簡潔に説明し,時間があれば,安冨モデル や自分のモデルとの関連について議論する. 論文: Yukihiro Ikeda, "Carl Menger’s Monetary Theory: A Revisionist View", European Journal of the History of Economic Thought, 2008, vol. 15, issue 3, pages 455-473 ジャーナルの正規論文が入手できなかったので,同一内容(と思われる)の論文を添付する. http://www.wiwi.uni-frankfurt.de/kolloquium/ws0708.html (添付ファルの入手先URL) Speaker: TSUJINO Masanori Date&Hour: 6 Jun (Fri) 15:30- Place: Collaboration Room 2 Title: Paper review "Carl Menger’s Monetary Theory: A Revisionist View"