担当:真隅 暁 日時:7/13(金) 15:30- 場所:6Fコラボ3 内容:論文紹介 紹介論文: M. Vergassola, E. Villermaux and B.I. Shraiman, " 'Infotaxis' as a strategy for searching without gradients", Nature, Vol.445, No.25, pp.406-409 (2007). 論文入手先: http://www.nature.com/nature/journal/v445/n7126/full/nature05464.html 概要: 動物による,匂い情報のような空間的に拡散した情報を手がかりとした探索行動 について,情報理論に基づいたアルゴリズムを提案し,その有効性を示した論文. この論文で著者らは,まず探索を「各々の探索行動(空間を動き回ること)に よって資源の場所についての確率分布を変化させること」と定義する.そのうえ で,「事後分布のエントロピー最小化」を原理とした探索アルゴリズムを提案し た.そして,シミュレーションを通じて主に以下の三点を示した; (1) 提案したアルゴリズムが,いわゆる「活用 vs 探索(exploitation vs explo- ration)」問題をうまく解決するものであること,(2) 実際の生物が示す探索経路 のパターンを再現していること,(3) 探索に要する時間の確率分布が指数的に減衰 すること.特に三番目の結果から,このアルゴリズムの有効性を主張している. 論文の紹介を通じて,生物の振る舞いを情報理論に基づいて定式化する仕方につ いての理解を深めたい.また,本論文のように,情報理論的な指標を学習の基準 として位置付けることの意味合いなどについて議論したい. Speaker: Akira Masumi Date & Hour: 13 July (Fri) 15:30- Title:‘Infotaxis' as a strategy for searching without gradients