担当:真隅 暁 日時:2/15(火) 15:30- 場所:5Fコラボ2 内容:論文紹介 紹介論文: T. Galla and J. D. Farmer, "Complex dynamics in learning complicated games", PNAS, 110(4):1232-1236 (2013). 論文入手先: http://www.pnas.org/content/110/4/1232 概要: 本論文は,多数の手(move)が定義されたゲームにおけるプレイヤーの 学習のダイナミクスをシミュレーションによって調べたものである. 著者らは,100種類の手を許したゲームを定義して,強化学習を行うプレ イヤーの学習ダイナミクスについてシミュレーションを行った. その結果,プレイヤー間の競合を特徴づけるパラメータと記憶の減衰係数 にしたがって,以下の三つの相が現れることを示した:(1) 唯一の固定点 が存在する相,(2) 安定な固定点がきわめて多数存在する相,(3) カオス 的な振る舞いが見られる相.そしてこの結果から,プレイヤーが長期の記 憶を持ち,かつゲームがゼロサムに近づくにつれて,学習が困難になって いくことを主張している. 本研究の主眼は,多数の手をゆるしたゲームの振る舞いを特徴づけること にあるため,具体的な問題設定については議論の余地がある.ゼミでは, 戦略空間の拡大という切り口から,どのような問題を考察することができ るか,といったことについて議論したい. Speaker: Akira Masumi Date & Hour: 15 Feb (Fri) 15:30- Title: Reviewed paper: "Complex dynamics in learning complicated games"