北陸先端科学技術大学院大学

ヒーガー教授ノーベル化学賞受賞記念特別講演会のご案内


1.講演日:平成13年4月13日(金)
      午後2時30分〜午後5時00分

2.講演者及び講演題目

   講演者:Prof.Alan J.Heeger(アラン・ヒーガー教授)
        カリフォルニア大学サンタバーバラ校

   ”伝導性ポリマーの発見と開発”に対し,2000年ノーベル化学賞を白川英樹博士、Prof.Alan G.MacDiarmidと共に受賞。


   演 題:電気を通すプラスチック −
       − 第四世代のポリマー材料 −


    Semiconducting and Metallic Polymers:
    − The Fourth Generation of Polymeric Materials -
      <講演時間 約1時間30分 同時通訳>


   講演者:下田 達也 博士
       北陸先端科学技術大学院大学 客員教授
        セイコーエプソン(株)基盤技術研究所 所長


   演 題:機能性ポリマーの拓く産業
       − 溶液科学に基づく電子デバイスの創製 −

               <講演時間 約40分>

3.会 場:石川厚生年金会館 大ホール 金沢市石引4-17-1

    * 会場の駐車スペースは少なく、混雑するおそれが
    ありますので公共交通機関をご利用いただくか,
    近隣の有料駐車場をご利用願います。
           


4.主 催:北陸先端科学技術大学院大学

5.後 援:石川県、金沢市

※入場無料で,どなたでも聴講いただけます。講演は英語で行われますが同時通訳により日本語でもお聴きになれますので,どうぞお気軽にお越しください。電話等による予約の必要はございません。



 問い合わせ先:北陸先端科学技術大学院大学 研究協力課事業担当 
         TEL(0761)-51-1167,1960  FAX(0761)51-1186 
         E-mail:jigyou@jaist.ac.jp 




(講演要旨及び講演者の紹介)

講演者:Prof. Alan J. Heeger(アラン・ヒーガー 教授)
      カリフォルニア大学サンタバーバラ校

 
(講演要旨)

演 題:電気を通すプラスチック
    −第四世代のポリマー材料−

    Semiconducting and Metallic Polymers:
    −The Fourth Generation of Polymeric Materials−


 伝導ポリマー(プラスチック)の発見の重要性を説明するよう求められた場合,2つの異なった答え
を用意している。
 (i) そのようなプラスチックは存在しない(存在するはずがない?)。
 (ii) そのようなプラスチックはいままでに知られている素材にはない新しい組み合わせをもたらす。
 前者(i) は知的な挑戦を表し,後者(ii) は実用面での魅力的な未来を表す。
 本講演では,電気を通すプラスチック(第四世代のポリマー材料)の科学技術における最近の著しい
進歩を要約して紹介する。


(講演者の紹介)

アラン・ヒーガー 教授

  (略歴)
   1936生まれ
   1982−     Professor of Physics, UCSB
   1982−1999 Director,Institute for Polymers and Organic Solids, UCSB
   1987−     Professor of Materials(in Engineering)UCSB
   1988−     Adjunct Professor of Physics,The University of Utah
   1990−1999 Founder and Chairman ,UNIAX Corporation



 今回招待したヒーガー教授は,日本の白川博士が偶然に発見した導電性ポリマー(プラスチック)の研究を基盤にして,新しいポリマー科学の学問分野を構築した立て役者であり、白川博士らとともに2000年のノーベル化学賞を受賞している。
 教授は,これもノーベル物理学受賞者であるシュリーファー教授等とともに化学の成果を理論解析して,化学から物理の世界に革新的な風を吹き込むとともに、それが将来の産業に革命的な進歩を呼び起こすことを予測し,自ら新素材の企業や研究所を創設するなど,新技術の開発と新規な産業の創出を実践してきた科学者である。
 また,教授とは本学材料科学研究科の三谷教授が,1980年にペンシルバニア大学のヒーガー研究室へ約1年間留学して以来,同研究室と研究者,学生の交流を含めて長年にわたって共同研究を行う等密接な協力関係を保っている。1997年にはヒーガー教授を本学に招き,講演と研究に対するレヴュ−を行って頂いた。
 このような関係から,今回,本学の招へいに応じて直近のノーベル賞受賞者という繁忙のなかにもかかわらず,本学だけのために来日し,講演をしていただけることになった。




(講演要旨及び講演者の紹介)

講演者:下田達也 博士
      北陸先端科学技術大学院大学 客員教授
      セイコーエプソン(株)基盤技術研究所 所長


(講演要旨)

演 題:機能性ポリマーの拓く産業
      −溶液科学に基づく電子デバイスの創製−



 紙のように薄くしかもブラウン管のカラーテレビのように美しいディスプレイは長い間の人類の夢であった。また、トランジスタ集積回路(IC)をインクジェットで描いてしまうことなど、夢にも考えられなかったことである。
 しかし最近,このようなことが機能性高分子材料をマイクロ溶液プロセスに適用することで一気に現実化してきた。
 本講演では,有機ELディスプレイと有機TFTの開発例を通じて,溶液科学と機能性高分子が拓く魅力的な未来産業技術の姿を紹介する。


(講演者の紹介)

下田達也 博士
  (略歴)
   1952生まれ
   1977 東京大学工学部卒業
   1977−(株)諏訪精工舎研究開発部研究員
   1987 東京大学博士(工学)
   1996−セイコーエプソン(株)基盤技術研究所長
   1999−北陸先端科学技術大学院大学客員教授



 下田達也博士は,現在セイコーエプソン基盤技術研究所の所長であるとともに,本学の溶液科学・連携講座の客員教授である。
 博士は、自社の開発したインクジェット法による印刷技術をポリマー材料に応用して,液晶表示素子とは全く異なる新しい表示技術を創出し,いま世界的に多大の注目を集めている。
 さらに,表示素子に限らず,ICなどの電子デバイスをプラスチック上に印刷する技術を開発中であり,これまでのシリコン単結晶を基盤とした無機半導体産業から,省エネルギー,省材料を目指した環境に優しい有機の機能性ポリマーを活用した産業への転換を計っている.