安研究室 安 東秀 准教授

Photo: 安 東秀 准教授

〈専門分野〉スピンダイナミクス、磁気共鳴イメージング、スピントロニクス、走査プローブ顕微鏡法
〈キーワード〉グリーンイノベーション、スピンデバイス、デバイス物理、ナノ材料化学、バイオマテリアル・デバイス、ライフイノベーション、新医療技術、新計測技術、表面・界面物性

“スピンのダイナミクス” を計測・制御して応用へ繋げる

研究内容

電子の内部自由度であるスピンのダイナミクスを利用した新しい現象を探索し、これを応用したデバイスやセンサーを実現することを目指しています。そのための基礎となるスピンダイナミクスの高感度センシングと高分解能イメージングの計測技術を重視して研究に取り組んでいます。

スピンと熱の相互作用

 近年、熱によりスピンを制御することや、その逆の効果である、スピンにより熱を制御することが可能なことが判ってきました。材料探索と高感度な熱・スピン計測技術を用いて、スピンと熱の相互作用に基づく新しい現象を開拓することを目指します。

スピンダイナミクスイメージング(走査マイクロ波顕微鏡による)

 ギガヘルツの周波数のマイクロ波を照射することにより磁性体やスピンのダイナミクス(歳差運動)を励起することができます。逆に、スピンダイナミクスは周囲にマイクロ波磁場を生成します。走査型の高周波プローブを用いてスピンのダイナミクスを励起・計測してスピンダイナミクスの空間分布をイメージングし、新現象の発見に繋げます。

スピンダイナミクスイメージング(ダイヤモンドスピンセンサーによる) 

 ダイヤモンド中の窒素-空孔複合体中心(NV中心)に存在する単一スピンは、高性能なスピンセンサーとして有用であることが判ってきました。このNV中心を走査プローブとした高感度・高分解能スピンセンサーを開発し、単一電子スピン、単一核スピンのダイナミクスをセンシングすることを目指します。

           
           
         
       

使用装置

          

磁気共鳴計測装置、走査マイクロ波顕微鏡、共焦点蛍光顕微鏡、走査プローブ顕微鏡、真空(超高真空)装置、低温物性計測装置、計測プログラム(LabVIEW, MATLAB)

過去5年間の主な研究業績

  1. Toshu An, Kazuya Yamaguchi, Ken-ichi Uchida, and Eiji Saitoh, Thermal imaging of standing spin waves, Appl. Phys. Lett., 103, 052410 1-3 (2013).
  2. Toshu An, Vitaliy I. Vasyuchka, Ken-ichi. Uchida, Andrii V. Chumak, Kazuya Yamaguchi, Kazuya Harii, Jun-ichiro Ohe, Matthias Benjamin Jungfleisch, Yosuke Kajiwara, Hiroto Adachi, Burkard Hillebrands, Sadamichi Maekawa, and Eiji Saitoh, Unidirectional spin-wave heat conveyer, Nature Materials, 12, 549-553 (2013).
  3. Matthias Benjamin Jungfleisch, Toshu An, Kazuya Ando, Yosuke Kajiwara, Ken-ichi Uchida, Vitaliy I. Vasyuchka, Andrii V. Chumak, Alexander A. Serga, Eiji Saitoh, and Burkard Hillebrands, Heat-induced damping modification in yttrium iron garnet/platinum hetero-structures, Appl. Phys. Lett., 102, 062417 1-4 (2013).
  4. Ken-ichi Uchida, Hiroto Adachi, Toshu An, Takeshi Ota, Masaya Toda, Burkard Hillebrands, Sadamichi Maekawa, and Eiji Saitoh, Long-range spin Seebeck effect and acoustic spin pumping, Nature Materials, 10, 737-741, (2011).
  5. Toshu An, Nobuhito Ohnishi, Toyoaki Eguchi, Yukio Hasegawa, and Pavel Kabos, Local excitation of ferromagnetic resonance and its spatially-resolved detection by using an open-ended radio frequency probe, IEEE Magnetics Letters, 1, 3500104 1-4 (2010).
連絡先

安 東秀/E-mail:toshuan@jaist.ac.jp TEL:0761-51-1551 FAX:0761-51-1149
URL:http://www.jaist.ac.jp/ms/labs/toshuan-www/

スピンのダイナミクスを利用してセンサーやデバイスへの応用へ繋げることを目標に、固体物理の理解、材料探索、新しい計測手法の開発を柱に研究を進めてゆきます。希望に満ちた皆さんが研究に参加し、“わくわくする”研究の醍醐味に触れて成長し、将来の活躍の基礎を確立する場を提供したいと考えています。