篠原 健一 研究室

藤本健造 教授

物質化学領域
篠原研究室 篠原 健一 准教授

合成高分子鎖一本の構造と物性を、
1分子イメージングによって解明し、
分子マシンの機能を探索する。

ポリマー1分子の観測

合成高分子(ポリマー)は数々の優れた特性を有し、現代社会のいたるところで利用されている物質です。ポリマーは紐状のポリマー鎖で構成され、さらにポリマー鎖は様々な形状の枝分かれ構造を持つ場合があります。ポリマー鎖一本一本の配列の違い、あるいは枝分かれ構造の違いなどにより、重合された材料の性質は異なります。しかし、ポリマーの構造はあまりにも多様で複雑であるため、分子レベルにおける厳密な構造と機能の相関は明らかにされていません。

私は、ポリマーに対し、主に2つの研究テーマを扱っています。一つは、ポリマー鎖一本の観測です。最近の成果としては、産学連携研究で、低密度ポリエチレンの長鎖分岐構造の1分子イメージングに成功しています。こうしたポリマー鎖一本に関する知見を積み重ねることにより、構造と機能発現の相関を解明し、鎖一本一本の制御による新規ポリマー設計技術へつなげたいと考えています。

分子モーター開発への挑戦

もう一つのテーマは、分子マシンの開発です。
例えば生体の筋肉では、レールの役目をする細胞骨格上をモータータンパク質が移動することで運動機能を発生させています。しかし、人工の合成分子では有用な分子モーターは実現されていません。

私たちは、人工的に合成した高分子鎖1本をレールとし、この上を分子が輸送されるモノレール機能を世界で初めて発見し、映像化しました。溶媒中で、ポリフェニルアセチレン誘導体のレール高分子鎖に吸着したポリマー1分子は、脱線することなく、100nm以上の距離を約4分間にわたって輸送されました。輸送分子は、周囲の溶媒分子の衝突によって拡散されるべきところ、レール高分子鎖と分子との間には吸着作用の力が働いており、これら拡散と吸着のエネルギーの絶妙なバランスによってモノレール機能が発現したと考えられます。その原理を詳細に検討し、モノレール機能に一定の方向性を付与する方法を探索しています。

篠原研究室の紹介
(3:48)

合成高分子鎖一本の構造と物性を、 1分子イメージングによって解明し、 分子マシンの機能を探索する。

篠原研究室の紹介

合成高分子鎖一本の構造と物性を、 1分子イメージングによって解明し、 分子マシンの機能を探索する。

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