藤本研究室 藤本 健造 教授

Photo: 藤本 健造 教授

〈専門分野〉生物有機科学、遺伝子化学、化学生物学
〈キーワード〉バイオマテリアル・デバイス、ライフイノベーション、人工タンパク・DNA、化学生物学、遺伝子工学

有機化学的手法をベースにした遺伝子工学システムの開発と応用

研究内容


研究室オリジナルの修飾核酸ライブラリー

1. 精密有機合成化学による新たな機能性核酸の創製

 当研究室では分子計算を用いた分子設計に基づく精密有機合成により、新たな機能性核酸の創製を目指しています。今までにない機能を有するインテリジェント核酸を創製することで、新しい医薬品、分子センサー、分子素子、材料への応用が期待されます。現在、光を照射するだけで核酸を『切ったり』『つないだり』『捕まえたり』することができるユニークな機能性核酸の開発に成功しています。この基盤技術をもとに、先端医療、ケミカルバイオロジー、ナノテクノロジー、環境分野への応用を目指した研究を行なっています。

2. 先端医療への挑戦

 疾患の原因となる核酸を選択的、かつ高効率に『捕まえる』ことでその機能を阻害する、新たな核酸医薬品の開発に取り組んでいます。また、標的遺伝子コードを書き換えることができる新規な機能性核酸の開発にも取り組んでいます。さらに、新たな核酸イメージング技術による生体内遺伝子診断を目指した研究も行なっています。これらの研究を通して、新たな遺伝子治療、遺伝子診断ツールの開発を目指しています。

3. ケミカルバイオロジーへの挑戦

 近年注目を集める機能性RNA(ncRNA)の機能解明につながるツールの開発に取り組んでいます。開発した機能性核酸によるncRNAの選択的機能阻害やncRNAへの変異導入により、隠されたncRNAの機能に迫ります。

4. ナノテクノロジーへの挑戦

 DNA折り紙など、DNAはナノスケールの機能性材料としても注目を集めています。当研究室で開発した機能性核酸を使うことで、DNAナノ構造を高効率に制御する手法の開発に取り組んでいます。これによりDNAコンピューティングや高機能DNAナノ材料への応用が期待されます。

使用装置

DNA合成機・MALDI-TOF MASS・紫外分光光度計・蛍光分光光度計・HPLC・照射分光器・半導体レーザー・分子設計支援システム・Tm測定器(以上研究室設備)

過去5年間の主な研究業績

  1. K. Fujimoto, A. Yamada, Y. Yoshimura, T. Tsukaguchi and T. Sakamoto, Details of the ultra-fast DNA photocrosslinking reaction of 3-cyanovinylcarbazole nucleoside; Cis-trans isomeric effect and the application for SNP based genotyping, J. Am. Chem. Soc. 135 (43), 16161-16167 (2013).
  2. A. Shigeno, T. Sakamoto, Y. Yoshinaga and K. Fujimoto, Quick Regulation of mRNA Functions by a Few Seconds of Photoirradiation, Organic & Biomolecular Chemistry 10(38), 7820-7825 (2012).
  3. K. Fujimoto, K. H. Hiratsuka, T. Sakamoto, and Y. Yoshimura, Specific and reversible photochemical labeling of plasmid DNA using photoresponsive oligonucleotides containing 3-cyanovinylcarbazole, Molecular BioSystems 8, 491-494 (2012).
  4. K. Fujimoto, T. Sakamoto, K. H. Hiratsuka and Y. Yoshimura, Site-Specific Photochemical RNA Editing, Chem. Commun. 46, 7545-7549 (2010).
  5. 藤本健造、文部科学大臣表彰若手科学者賞(2009).
連絡先

藤本 健造/E-mail:kenzo@jaist.ac.jp TEL:0761-51-1671 FAX:0761-51-1671
URL:http://www.jaist.ac.jp/ms/labs/fujimoto

今までにないDNAを作ってみませんか?科学原理を理解した上で、自分でデザインしたオリジナル分子を自分で実際に合成し、自分で物性評価する。そういった自立した研究感覚をインテリジェントDNA 創製の過程で学んでみませんか?