MRIで核酸を検出可能な新規分子プローブを開発

核酸のin vivoイメージングが可能な分子プローブとして、19F 核磁気共鳴(MR)シグナルがOff/On的に変化するようなモレキュラービーコン型の核酸検出プローブを設計・合成しました。ステム・ループ構造をとる化学合成DNAの両末端にビストリフルオロメチルベンゼンおよびGd-DOTA錯体を標識し19F NMR測定を行った結果、標的核酸非存在下では19F MRシグナルが消失し、標的核酸を添加することで回復することを明らかにし、標的核酸が存在するときにのみ、核磁気共鳴信号が「オン」になるような核酸検出プローブの開発に成功しました。

論文

Signal turn-on probe for nucleic acid detection based on 19F nuclear magnetic resonance
Takashi Sakamoto, Yu-ki Shimizu, Jun Sasaki, Hikaru Hayakawa, Kenzo Fujimoto*
Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters 2011, 21(1), 303-306
DOI: 10.1016/j.bmcl.2010.11.013