ヘリウム液化室

Helium Liquefaction Room


第1回液体ヘリウム取り扱い等に関する講習会(平成8年6月6日実施)のレジュメ


液体ヘリウム使用について 1996.6.6

 本学のヘリウム液化機は5月9日に県の完成検査が終了し、5月20日より装置の調整、試運転が進められてきました。5月30日に液体ヘリウムが出始め、いよいよ学内に供給できる体制が整ってきました。今後は、基本的には必要な量を十分に提供できるようにしたいと考えています。利用者は、ヘリウムガスは高価であること、液体ヘリウムは高圧ガス取締法の対象となり取り扱いを誤ると、大変危険なものであることを十分に認識し、安全に、無駄のないように注意して使用するように心がけて下さい。
 当面、ヘリウム液化機関係の担当者は、教官として堀、岩崎、技官として木村、小松で行っていきます。何かトラブルがあったときは、必ず担当者に連絡するようにして下さい。
 なお、ヘリウム液化機の運転開始に伴い、各研究室で最低1人は高圧ガス免許を取得するようにして下さい。本年度の国家試験は、受験申込が8月26日〜9月6日、試験日が11月10日となっております。


 ヘリウム液化システムの概要(図1参照)

本システムは利用者の負担を極力軽減するため、ほぼ全自動運転を可能にすること、安定な供給が確保できることを考慮して設計されています。

液体ヘリウム供給、回収の流れ

  液化機 → 液体ヘリウム貯槽 → 液体ヘリウムベッセル → 実験装置 → 4棟1階バッファールーム → 液化室ガスバック → ガス精製機 → 乾燥機 → 長尺ボンベ → 液化機 → …

ヘリウム液化機47l/h 1日 400〜500lの液化
ヘリウム貯槽1000l 蒸発量 〜1%/日
液体窒素貯槽(CE)10000l
 原則として液化機専用。真空断熱配管で液化室内で汲み込みが可能。液体窒素汲み出し記録を用意する。
ガスバック15m3x2 (不純ガス用、精製ガス用)
ヘリウムガス精製機処理量 50Nm3/h、出口純度 99.9%以上
長尺ボンベ60m3x24 (液体 〜2000l
 m3x50  (液体 〜500l
 (液体ヘリウム汲み込み用として利用
 ただし扱う人は高圧ガス免許取得者で担当者が指定する。m3ボンベ持ち出し、返却記録を用意する。)

液化機運転
 技官が行なう。5時以降の運転、休日の運転が必要な時は、利用者が対応しなくてはいけないこともある。ただし、高圧ガス免許取得者で担当者が指定する人に限る。
週2回(月曜日、金曜日)運転し、週明けと週末に貯槽を満たんにすることを基本とする。
ただし、使用量によるため500lを切るころを目処にする。
液化機運転記録、日常点検記録を用意する。

ベッセル(100l、50l)への移し換え
 利用者が行う。ただし、作業出来るのは高圧ガス免許取得者で担当者が指定した人。材料2、3棟、新素材センターのNMR装置に関しては技官が対応する。
原則として汲み出しは平日の9時から17時の間に行なうこと。
ベッセル数 100l容器 13本 (#1ー#13)
      50l容器   1本 (#14)
返却時には10l程度残しておくこと。万一空にしたときは、ただちに液体ヘリウムを足しておくこと。
室温に戻ったベッセルを使う時は、液体窒素で予冷(3日)し、その後、液体窒素をぬいた後にポンプでひき、ガス置換してから汲むこと。その際、初めは30l程ため、1日措いたてから満たんにして使用する。
ヘリウムベッセル持ち出し、返却記録を用意する。
ヘリウムベッセルの運搬は工作棟のエレベータで2階に上げ、渡り廊下を通って4棟へ来る。4棟に着いた所には段差があるため、リフトで降ろす。後は各実験室まで運ぶ。各棟のエレベーターを使うときは、人は一緒に乗らないようにすること。多量のヘリウムガスが蒸発すると大変危険。

ヘリウムガス回収 (図3参照)
 回収は実験室内に設置されている回収口(今年3月に新設された黒の配管)を使う。逆止弁の先のジョイントは岩崎のところまで取りに来ること(教官)。
その先はゴムホース等でつなぐ。
取り付けの際もれのないように十分注意すること。(逆止弁があるため漏れているとヘリウムガスは全て逃げる)
回収ラインにはガスメーターが取り付けてあり、回収量がチェックされる。供給量と比較することにより回収率が分かる。あまりひどい研究室はロスしたヘリウムガスの分を負担させることもありうる。
不純ガス混入を防ぐ意味もあって逆止弁が設けてあるが、装置を回収ラインにつないだままヘリウムガス以外のものを決して流さないこと。(ガスの純度は液化室でモニターしている。)
以上の点に抜かりがなければ90%以上の回収は確保できる。
実験中のトラブルでガスをロスした時は技官にロスした量の概算とともに報告すること。
液体ヘリウム供給、回収記録を用意する。

最後に繰り返しになりますが、以下の点について徹底して下さい。

  1. 液化室内での作業は、高圧ガス免許を持った職員に限らせていただきます。
    したがって、各研究室で最低職員1人は免許を取得するようにお願いします。高圧ガス免許取得者がいない場合、その研究室は液体ヘリウムの供給が受けられないことになります。
  2. 液体ヘリウム使用の際トラブルがあったときは、小さなことでも担当者に報告下さい。報告されずに放置されたとき、後にそれが原因で事故になった場合、研究室の責任となりますので注意下さい。最近、事故には至っていないものの、放置されたままになっていることが、目立ってきています。
  3. 液体窒素の汲み出しは、現在、各研究室の高圧ガス免許取得者の責任のもと平日の8時半から5時までに行うこととなっていますが、それ以降あるいは休日に汲み出す場合は研究室の責任となり、保安係員の指導の範囲外と見なしますので注意下さい。