I 622O 情報処理論I(副題:ソフトウェア検証手法) 担当: 小川 瑞史 | ||
【背景】 近年のハードウェアや実装技術の進歩により、計算機科学発の検証手法が実用の問題に応用可能となりつつある。具体的には、SMV、SPINなどのモデル検査系や、Isabelle/HOL, Coqなどの定理証明系などによる形式的検証手法はCPU設計では既に実用として取り込まれており、さらにセキュリティモデルやプログラムなどの形式的検証への利用の実用的可能性が見込まれている。実際、モデル検査では実用的な大規模プログラムのバグ検出、定理証明系でもJavaCardのバイトコードベリファイアやコンパイラの検証などのケーススタディの事例が急増しており、また欧米の大学ではモデル検査系では数年前から、定理証明系については昨年から、カリキュラムに取り入れる大学が急増するなどホットな分野と成りつつある。 |
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【 内容】 本講義では、形式的検証法の基礎、ポピュラーな検証ツールを用いた具体的な応用例・ケーススタディを中心として最近の動向を概観する。講義の前半では、モデル検査による比較的簡単な性質の自動検出(解析)の実現法を説明し、さらに大規模なソフトウェアへの応用可能性について紹介する。後半では、定理証明系を主体としてIsabelle/HOL の使い方、およびセキュリティモデルの検証のケーススタディをとりあげる。最後に、定理証明系における研究の広がりについて論じる。 |
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【教科書】 なし
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【講義計画】 |
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