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環境・エネルギー領域の増田助教らの論文がScientific Reportsに掲載

 環境・エネルギー領域増田貴史助教らの論文がScientific Reportsに掲載されました。

 Scientific Reports は、ネイチャー・パブリッシング・グループの得意分野である自然科学と臨床科学を中心とした、広い領域を対象としたオープンアクセスの学際的電子ジャーナルです。Thomson Reutersが発表した2016年のインパクトファクターは5.228です。


■掲載紙
 Scientific Reports (IF 5.228)
 http://www.nature.com/articles/srep37689

■著者
 Takashi Masuda, Narihito Tatsuda, Kazuhisa Yano, Tatsuya Shimoda

■論文タイトル
「Silicon deposition in nanopores using a liquid precursor(液体前駆体を用いたナノ細孔へのSi製膜)」

■論文概要
 半世紀に亘り半導体の開発を支えてきたムーアの法則が2020年に終焉を迎えると、ついに正式に発表されました(ITRS 2.0, 2016年)。ムーアの法則の番人であるインテルでさえも、2020年には微細化を終え、次には素子の3次元化に進むと発表しています。そこで重要な技術となるのが、微細な孔内へのSi埋め込み技術です。本論文では、そのような時代背景を鑑み、従来技術よりも一桁小さなシングルナノ(3.5nm)の細孔へSiを埋め込む新技術を報告しました。
 私たち下田研究室で開発をした「液体Si」は、半導体Siの前駆体となる液体物質です。この物質は従来のSi系物質(シランやジシラン)と比べ、σ共役由来の大きな電子揺らぎと、重元素由来の強い電子分極を持ち、そのために大きなvan der Waalsエネルギーを持つ事が研究から明らかとなっています。私たちはこの特徴を利用し、van der Waalsエネルギーが制御されたシングルナノの空間空隙内において「液体Si」の分子を不安定化させ、選択的に凝縮させる事に成功しました。この手法を用いると、シングルナノの細孔内のみに選択的にSiを製膜可能となります。本研究はSi埋め込み技術としてだけでなく、将来の量子スケールのSi素子開発に有力な技術へ繋がると期待されます。

■掲載にあたって一言
 本研究はビーカーとホットプレートだけでSiの製膜を行っています。液体材料によるモノづくりは、安価で簡便なだけでなく、従来の真空設備によるSi製膜では実現が困難なシングルナノスケールの領域に到達出来る事を実証する事ができ、大変嬉しく思います。本研究を進めるにあたり熱心にご指導を頂きました下田教授、また多くのご助言を頂きました研究室のメンバー及びスタッフの方々に深く感謝致します。

平成28年11月22日

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