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金沢散策

三連休最終日の3月21日、所用もあって金沢の町を少し歩いた。前半は寺町を抜けてW坂まで、後半は芸術村から犀川大橋までを往復。最後に川沿いに感じの良い店をみかけたので訪れてジンジャーエールを飲んだ。対岸が夕日に照らされてきれいだった。眺めの良いカフェは少ないのでいい場所をみつけたと家人が喜んだ。紅茶に供されたイタリア風クッキーもおいしかった(手作りだったし)。

夜、何気なくつけたテレビで金沢を取り上げていた。(「鶴瓶の家族に乾杯 20年目突入直前SP「鶴瓶&柄本佑 金沢ぶっつけ本番旅」」)そうしたらついさっきジンジャーエールを飲んでいた店が出てきた。タイミングがいいなぁ、、と感心したが、家人は番組を見た人たちがやってきてお店が混むことを懸念していた。まあ、そんなに人は来ないと思う。町中からちょっと外れているし。でも良い店だから続くのではないかなと思った。

W坂を下りて行く

W坂を下りて行く

坂がW字に折れているのです

坂がW字に折れているのです

犀川沿いを歩いた

犀川沿いを歩いた

暮れゆく町を対岸に見ながらのんびりジンジャーエールを飲む、の図

暮れゆく町を対岸に見ながらのんびりジンジャーエールを飲む、の図

リズムの原理 Principles of Rhythm

I was recently surprised to know that the book titled “Principles of Rhythm” written by Paul Creston was translated to Japanese by the person who taught me how to play music on the piano. The book titled 「リズムの原理」 was published in 1968. I saw him when I was ten years old boy, say, 1973. He was not a professional pianist, but a theorist/composer and above all a nice guy, who never forced me to use a particular fingering. He only focused the music produced on the piano. I liked him very much as previous (female) teachers were all too fussy. They commanded me to take a particular positioning, fingering, etc., which I all hated.

Principles of Rhythm translated by my mentor 48 years ago

Principles of Rhythm translated by my mentor 48 years ago

The reason I was looking for the translation is Massimo recommended me to read it. (Thank you, Massimo.) Just from curiosity, I searched it on the net with little expectation that someone translated it into Japanese. Having found his translation, I realized how deeply I have been influenced by him. I was with him till I decided not to go for music for the last year of high school, say, when I was eighteen years old. I consulted him one day whether I can study music at a college. He stopped me playing the piano (we were on the lesson) to ask me how serious I was. Having seen my intention, he kindly consulted my mother to see if she or rather my parents allowed me to pursue the path to music. I vaguely remember the discussion went on for a few months. No one in the family and relatives agreed with me, including my grand mother. I then stopped playing the piano. I am very sorry that I had to stop my lessons with him that way. I majored in philosophy in a university after graduating from the high school, which did not particularly please my parents, but they might have thought that it would be better than studying music. My father was even afraid that I might become a priest. I do not know where he got such a strange idea of me.

I have not seen Prof. Nakagawa, my music instructor, since then. He passed away in (approx.) 1997 shortly before I had got back to Japan. (I came back to the country in March 1998.) My mother told me of his funeral ceremony, which was accompanied by music by J. S. Bach for his request. I was regret that I could not attend the ceremony. But it is the life.

I have not realized his influence on me until recently. I know now that he taught me quite a lot of music, especially of rhythms. I thank you him forever to be my mentor. I wish if I could have talked with him of my recent work, but I can still consult him through his books. These books, one is his translation and the other includes a chapter by him, enable me to communicate with him beyond time and space.

リズムの原理 (1968年) - ポール・クレストン (著), 中川 弘一郎 (翻訳)

音楽美の探求 単行本 – 1998/12/10西崎 専一 (著), 都築 正道 (著), 浅野 隆 (著), 中川 弘一郎 (著), 馬場 雄司 (著)

くま型ロボット

ソーシャルロボット関連の研究をやろうという話が出ていて、締め切りが迫ってきたので重い腰を上げて資料を集め出した。たまたま今日頂いた資料に富士通が作った子グマ型ソーシャルロボットが出ていたので調べてみた。

http://www.nippon.com/ja/views/b00903/

http://www.nippon.com/ja/views/b00903/

動画もあって、見てみるとなかなか、かわいい。これが実用化されていないのは残念である。「実用化の時期は未定で、介護施設などでの試用を経て、サービスの展開方法を検討したいとしている。」(子グマのぬいぐるみが友だちに コミュニケーションロボット、富士通が開発)とあった。まだ検討中なのだろう。
くしゃみもする子ぐま型ロボット Teddy bear robot

なぜ使われないか、その理由を考えてみたが、やはり値段が高いからではないだろうか(汗)。よく出来ているのに使われないのは残念だ。自分がなぜクマに反応するのか、不思議と言えば不思議だったが、最近、たまたま見つけた写真に答があった。あぁ、確かに見覚えがあると感じるのだが、このクマ、どこに行ってしまったのだろう。ミシンも買ったことだし、同じ物を作ってみようか、などと考えている。(その前に仕事、仕事。)

クマ好きです

クマ好きです

意で指を動かすこと

先日、悪友Yが拙宅に来てピアノの弾き方について助言してくれた。Y氏はアレクサンダーテクニークのマスター(師)である。演奏の改善に有効な工夫をいろいろ教えて貰ったので忘れないようにメモしておく。

自分の動きの問題点は頭を振ってリズムをとること、上半身の動きが平泳ぎ筋肉群に偏っていること、前腕の外転に右手小指がブレーキをかけている(手前方向に鍵盤を押している)ことである。これらの問題は互いに関係しあっており、子供の頃の癖が固定されたものであろう。小さなからだで大きな音を出そうとしたり、小さな手でオクターブを押さえようとして無理をした。体が成長した今はもっと楽に(自然に)できるのに依然として子供の頃の弾き方に固執しているのが問題である。

リズムは足でとることにし、頭は振らないように気をつける。平泳ぎ問題はとりあえず脇の下のこわばった筋肉群をほぐして貰って改善した。根本的に直すには肩胛骨が背中に引き寄せられた状態に戻す努力をすべきだろう。そうすれば背筋も伸びる。このことは自分でも気をつけていたのだがまだ注意が足りなかった。自分の言葉で言えば「体の裏側も使う」ということになるのだが、それがまだ出来ていなかった。鍵盤に覆い被さるように弾かなくとも手を伸ばすだけで鍵盤の端から端まで触れられるのだが、ついつい子供の頃の弾き方が出てしまう。

こういう弾き方をする人は多い(http://www.diana.dti.ne.jp/~tmcjapan/Pastactivities51.htm)

こういう弾き方をする人は多い(http://www.diana.dti.ne.jp/~tmcjapan/Pastactivities51.htm)

子供が真似するからよくない(https://www.youtube.com/watch?v=9Ql1wH3Io9I)

子供が真似するからよくない(https://www.youtube.com/watch?v=9Ql1wH3Io9I)

右手小指の動きが手首の旋回を妨げていることは指摘されて初めて気づいた。小指に関して言えば手前から奥の方へ、指の背の方で鍵盤をはじく奏法を意識的に取り入れてはいた。この奏法がリストの超越技巧練習曲第4曲「マゼッパ」を弾くためには必須だと思うから。しかし徹底していなかった。右手首で空気を追い払う動きと右手小指を瞬時に反らせて弾く(はじく)動作が気持ちの上で同時なので、結果、右小指が動いていない。手首を外旋させたら一旦止めて、それから小指を弾くというように二段構えで制御すると指を動かす支点ができて発音がしっかりした。

この間、試験用に使っていた曲はJ.S.バッハのパルティータ5番だが、この曲は冒頭、右手と左手が切れ目無く連係するところがあり、苦手な箇所であった。ここをどう滑らかに弾くか。要点は、弾きながら指使いやアーティキュレーションを考えるのを止めることである。邪念が指の動きを邪魔する。Y氏の助言は指の動きを視覚的にイメージすることであった。視覚的なイメージを明瞭にすることで指の動きがそれに従うようになる。鍵盤上で指を動かす前に動きを何度も繰り返し視覚的にイメージし、明確にそのイメージがみえるまでイメージトレーニングを繰り返す。動きをしっかりとイメージできた後で弾くと演奏がずっと良くなった。

これって太極拳でいう「用意不用力」だなと思った。力を用いるのではなく意を以てからだを動かすという意味である。ピアノを弾く指の動きは細かくて速いから、視覚的イメージで動きを先導することは思いつかなかった。しかし指示されてやってみたら、できた(!)。余計な力も入らず、無駄な動きが取れるので動作が楽になり、体が軽く感じる。テンポも制御しやすい。前は頭の中で鳴る音楽に合わせて指を動かしていたが、視覚的イメージが加わることで、暗黒の世界に急に明かりが灯ったようだ。今まで目をつぶって弾いていたような気さえする。暗譜も楽になった気がするし。。結構良い。Thank you, DJ!

少し残念なのは、音楽に没頭できなくなったこと。でもこれはいずれ慣れるだろう。それよりも音がよくなったのがありがたい。結局、他人(ひと)に聴いてもらう意識が必要なのだろう。いつまでも自分の世界にこもって弾いていないで、人に聴いてもらえるようになりたい。ようやくそう思えるようになった。