Monthly Archives: 5月 2017 - Page 3

ランプシェードの習作

ランプシェードのパターンを作った後、製作まで手間取った。ひとつにはデータ形式をvectorに直したため。それからレーザーカッターを制御するパラメターの調整に時間がかかった。データ形式をvectorにすると輪郭に沿って切ってくれるので切り口がきれいだし、出来上がりも早い。Tさんに教えてもらって、下絵からpenツールでトレースする方法を習得した(Illustratorを使っている)。パラメターの調整はもう少し大変で、検索してほかの人がやっている方法を調べたり、ソフトウェアに登録されている設定を読んでみたりして最適解を探した。お陰でだいぶレーザーカッターの機能が理解できた。

細かい細工を追究しているので、少しずつサイズを小さくして密度を上げていった。もとネタが通気孔みたいなものなのである程度の大きさがあった方が美しいように思われたが、今更仕方がないので大きさを6割に縮め、4倍の密度にして切ってみた。途中、素材が燃え上がったりして結構大変だったけど、形になって満足。とはいえこれはまだ習作(練習)でしかない。

参考にした本:「キリガミ たてもの文様帖日本のアール・デコ建築 東京都庭園美術館の巻

光を通して壁に投影してみた

光を通して壁に投影してみた

窓ガラスに重ねてみた

窓ガラスに重ねてみた

何とかシェードになりそうな雰囲気になった

何とかシェードになりそうな雰囲気になった

切断台の端の方は制御が甘いのか素材が燃えやすい気がする

切断台の端の方は制御が甘いのか素材が燃えやすい気がする

最適なパラメターを見つけるのに時間がかかった

最適なパラメターを見つけるのに時間がかかった

このくらいのサイズの方がおおらかで味があるかもしれない

このくらいのサイズの方がおおらかで味があるかもしれない

細めのアクリル糸 (Tino) を試してみる

アイコード作成機を使い、電導性の糸を編み込んで太めの糸(リリアン)を作るという工夫をしているのだが、幾分太めになってしまう。出来上がった糸(リリアン)で編むと分厚くなるので用途が限られる。もう少し薄いものを作りたく、細めの糸を使うことにした。使ったのはハマナカのTino。クラフト用と銘打っているだけあって細く、2号針用と表示されていた。素材はアクリル100パーセント。身に付ける物を作ることはないとの前提で、合成された素材で作っていると想われる。

Tinoの糸長は190メートル。アイコード作成機を使ってリリアンを編んだところ16メートルになった。これまでに使った糸よりも長いものができた。ただ細すぎるのか、いくらか網状になり、粒状感が出た。これをこのまま生かすと面白いかと考え、ゆるめに棒編みしてみたところ、結び目が互いに引き合うのか粒状感は消え、ロープで編んだみたいな質感になった。ガーター編みにしたので、そのせいもあるだろう。出来上がった物のサイズは13センチ X 14センチ、つまり183センチ平方メートル。元の糸1メートルから1センチ平方メートルのものができる、という(ラフな)計算がここでも有効なようだ。

見たり、触ったりしてみたが、ちょっと安っぽい感じがした。光を反射しやすく(てかりが出るから)毛糸で作ったものと比べると人工的な感じがする。強度がある(と期待される)ので座布団とかルームシューズなど、摩耗しやすいものには向くが、肌に触れるものを作るには向かないような気がした。しかし、膝用サポーターには適しているかもしれない。引っ張り力に対して強そうなので。服を作るのにも向かない気もするが、人工的な感じを生かしてコスチュームを作るのはアリかもしれない。まぁ安価なのは助かる。試作に使いやすい。

細めのアクリル糸(左上)を使って製作した(右)。左下のものは比較用(毛糸を用いた)。

細めのアクリル糸(左上)を使って製作した(右)。左下のものは比較用(毛糸を用いた)。

細いのでふわっとした感じになり、粒状感もある

細いのでふわっとした感じになり、粒状感もある