組紐作戦

電導性の糸を入手したのだが、針の穴を通るくらい細い糸なのでこのままでは編めない。組紐にすることを思いつき、組紐作成装置に近いものとして手回し式リリアン作成機を手に入れた。リリアンはやったことがなくて原理を理解するところから始めた。手近にあった糸で紐を作ってみたところ、結構太いものができた。ひもトレを実践している家人には(その丸さが)好評であったが、編むには太すぎる。

電導性の糸と同じくらいの細さの糸で紐を作ってみたところ、細すぎてコイルを巻いたようなものが出来上がった。これはこれで繊細というか、儚い感じが好ましいのであるが、身に付ける物を作るには耐久性が足りない。綿糸と合わせて紐にしたところ、しっかりしたものになった。まだ少し太いが、第一作よりは改善されている。毛糸との組み合わせだとふくらむらしく、同じくらいの糸なのに太めになった。洗うことも考えるとこれは綿糸の方が向いているかもしれない。

もう少し細く仕上げたく、糸が通っていく穴を小さくしたらよいのではないかと考え、ビニル製チューブを挿入してみた。ゆるかったので糸を巻いて径を調整した。紐を作ってみたところ、あまり変わりがない。摩擦が増える分だけゆっくり落ちるのか、多少目が詰まったような気もするがはっきりした違いではない。ひっぱってみると弾力性が増したかとも思われるが気のせいかもしれない。できあがる組紐の径は素材となる糸の太さに依存するものらしい。とはいえ、チューブを通して径を狭めたことで多少なりとも細くなったのではないかという気もまだしている。最初に使った太めの糸をチューブに通して見て、細くなるか変わらないか調べてみればよいのだが、近所の手芸屋さんの店頭からは消えてしまい、比較できない。困った。

スマートテキスタイルへの道はまだ遠い。来月、福井の「e-テキスタイル製品開発研究会」に呼ばれて話すことになった。5月26日金曜日、福井県工業技術センターにて。それまでに動くものを一つでも作りたい。

細い糸だと組紐がコイル状になる

細い糸だと組紐がコイル状になる

使いたいと思っている電導性の糸(細い)

使いたいと思っている電導性の糸(細い)

リリアン作成機の中を観察してみる(よくできていると感心する)

リリアン作成機の中を観察してみる(よくできていると感心する)

出来上がる組紐の径を細くするためにパイプを挿入してみる

出来上がる組紐の径を細くするためにパイプを挿入してみる

試作した数々の組紐(意外に多様)

試作した数々の組紐(意外に多様)

散逸しないように全て編み込んでみた(見本にする)

散逸しないように全て編み込んでみた(見本にする)

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