電導性糸で組紐を作り編む実験

電導性糸で組紐を作り編む実験を遂行した。使った糸はダイヤ毛糸社製のマスターシードコットン。これを電導性糸と一緒に組紐にした。コットン糸の方は107メートルあり、全部使って組紐を作ったところ、6.9メートルになった。出来上がった組紐を12号の棒針をつかって一段11目で編んだところ、8段になった。編み上がりのサイズは12センチ×9センチほど。おおよそ1メートルの糸で1センチメートル四方の面積を作れたことになる。107メートルの糸が6.9メートルの組紐になった時点で15分の1くらいに短くなっているので、贅沢に糸を使っている。ただし厚みも15ミリほどとなり、丈夫になった。編む時間が短時間で済むのもありがたい。

サポーターを作りたいので腕に巻いてみたが腕の半分くらいしか覆えない。15ミリの厚さも今ひとつ。(サポーターには柔軟性が必要だから薄手の方がよいと思う。)これで座布団を作るならちょうどよいが、それには少なくとも6倍の面積が必要なので糸も6倍必要になる。電導性の糸が150メートルで千円くらい、コットン糸が約100メートルで600円だから、600メートルの糸を用意する必要があるが、そうなると4,000円+3,600円で8,000円近くになってしまう。高い気もするがどうだろう。センサーとしてはお得かもしれないが。

テスターで抵抗値の変化を調べてみた。コットン糸なので羊毛に比べて伸びにくく、変化がでないかもしれないと心配していたが、何もしていない状態で6.5Ω、引き延ばしたところで4.5Ωくらいにさがったのでそれほど悪くない。前回作成したものを同じ条件で計ったところ何もしていない状態で8.5Ωくらいだったので、それより2Ω程度抵抗値が低い。組紐にしてから編んでいるので、その分、電導糸が密に編み込まれているせいではないかと思われる。

興味深いのは、圧したときの変化であった。抵抗値が上がったのである。前作の場合は圧したときに抵抗値が下がったので挙動が異なる。理由を推測するに、一緒に編み込まれているコットン糸の絶縁性が高まるのだろう。こういう思わぬ結果が出ると面白い。つまり、サポーターを作った場合、自分の関節を動かして張力が強くなれば値が小さくなり、他人に圧されるなどして力が加わると値が大きくなる。これが本当なら面白い性質である。圧されて関節が曲がったら、、、(推測が難しい)という問題はあるけれど。まぁいろいろやってみよう。

圧したら抵抗値が上がった

圧したら抵抗値が上がった

サポーターを作るには倍の材料が必要と判明する

サポーターを作るには倍の材料が必要と判明する

約100メートルを糸を使って120mmX90mmのものができた。厚みが15mmと結構ある。

約100メートルを糸を使って120mmX90mmのものができた。厚みが15mmと結構ある。

電導性の糸を一緒に入れて組紐を作るところから始めた

電導性の糸を一緒に入れて組紐を作るところから始めた

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