編み物で作るスイッチ

編み物でスイッチを作ってみた、というか作り方を思いついた。

先日、電導糸を入れて組紐を作り、それをまた編んで電導性の布(平面)を作ったが、厚すぎて服を作るには不向きのように思えたので、組紐にせず二本取り(うち一本を電導性の糸にする)で平面を作ってみた。(耐久性の弱さが気になって当初は試さなかったのだが。。)電導率が伸縮性に左右されるだろうと考え、メリヤス編みとゴム編みの二種類を作成し、比較することにした。作成した布を回路に挟んで豆電球を点けてみたが、光り方が弱々しい。組紐で編んだ方で同じように光らせると明るいので、二本取りで作ると伝導体としての性能がだいぶ落ちるようだ。

失敗したなぁと思いつつ、何気なく二枚の布にそれぞれ電極をとりつけ擦り合わせてみたらよく光る。なるほど面と面を接触させれば電通するわけか、、と気付き、一方を電導性のよいものにしたらスイッチになるのではないかと考えて、やってみたところできた。

スイッチを編んでみた

スイッチを編んでみた

写真では電球が点灯・点滅するところが観察できないので、動画も用意しました。
タイトル:knitted switch (smart textile)

こういう仕組みならわざわざ組紐にしなくても機能しそうだ。もちろん組紐にしてから編んだほうが電気を通しやすくなるので電球を光らせるならどちらか一方は組紐から編んだ方がよいが、スイッチングだけが目的であれば微弱な電流でも十分なので、薄い布二枚で作成できる。この仕組みを発展させればモーションキャプチャ装置みたいなものが実現できそうだ。体を動かしたときにスイッチングの状態が変化するように設計すれば関節の状態が推測できる。服を二重構造にすることまでは考えていなかったので、この思いつきに自身、いたく感じ入った。ひさしぶりにこの研究をやり遂げるまでは死にたくないと思えた(笑)。とりあえず用語だけ作った。Wearable topology. まだ誰も言っていない(と思う)。少なくとも半径100キロメートル以内にこういう妙なことを考えている人はいないだろうから、うれしい。

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