細めのアクリル糸 (Tino) を試してみる

アイコード作成機を使い、電導性の糸を編み込んで太めの糸(リリアン)を作るという工夫をしているのだが、幾分太めになってしまう。出来上がった糸(リリアン)で編むと分厚くなるので用途が限られる。もう少し薄いものを作りたく、細めの糸を使うことにした。使ったのはハマナカのTino。クラフト用と銘打っているだけあって細く、2号針用と表示されていた。素材はアクリル100パーセント。身に付ける物を作ることはないとの前提で、合成された素材で作っていると想われる。

Tinoの糸長は190メートル。アイコード作成機を使ってリリアンを編んだところ16メートルになった。これまでに使った糸よりも長いものができた。ただ細すぎるのか、いくらか網状になり、粒状感が出た。これをこのまま生かすと面白いかと考え、ゆるめに棒編みしてみたところ、結び目が互いに引き合うのか粒状感は消え、ロープで編んだみたいな質感になった。ガーター編みにしたので、そのせいもあるだろう。出来上がった物のサイズは13センチ X 14センチ、つまり183センチ平方メートル。元の糸1メートルから1センチ平方メートルのものができる、という(ラフな)計算がここでも有効なようだ。

見たり、触ったりしてみたが、ちょっと安っぽい感じがした。光を反射しやすく(てかりが出るから)毛糸で作ったものと比べると人工的な感じがする。強度がある(と期待される)ので座布団とかルームシューズなど、摩耗しやすいものには向くが、肌に触れるものを作るには向かないような気がした。しかし、膝用サポーターには適しているかもしれない。引っ張り力に対して強そうなので。服を作るのにも向かない気もするが、人工的な感じを生かしてコスチュームを作るのはアリかもしれない。まぁ安価なのは助かる。試作に使いやすい。

細めのアクリル糸(左上)を使って製作した(右)。左下のものは比較用(毛糸を用いた)。

細めのアクリル糸(左上)を使って製作した(右)。左下のものは比較用(毛糸を用いた)。

細いのでふわっとした感じになり、粒状感もある

細いのでふわっとした感じになり、粒状感もある

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