絵はがきと作品の間

K氏の助言を受け、ソフトフォーカスフィルターを(フォギー(A) N ケンコートキナー KENKO TOKINA)を手に入れた。届いたフィルターをレンズに装着し、再びリカちゃんを抱えて町に出る。

気温30度ほど、天気は薄曇りで、時間帯としては正午過ぎから午後3時頃まで粘った。光の条件としては良い方。しいのき迎賓館から出発し、金沢城を目指す。石川門を背景に黙々とシャッターを切ったが納得がいかない。フィルターの効きはよく、被写体深度を深くしても背景がいい具合にぼけてくれる。それはよいのだが、構図が気にくわない。

橋のところで今一度挑戦するもしっくり来ない。人目が気になったが都合良く、和装の新婚夫婦が記念撮影に現れ、多くの人の注意がそちらに向いたのであまり周りの目を気にすることなくシャッターを切れてよかった。しかしこれといって気に入るカットがとれない。

金沢城公園に入り、芝生に腰を下ろしていくつかの方向から城を背景に収める。一時間以上苦闘して感じたのは、城とか門が存在を主張するのでリカちゃんの姿と調和しないこと。金沢城や石川門であることがわかるように撮影すると観光絵はがきになってしまう。要するに陳腐な絵だ。まずはリカちゃんに視線がいき、じっくり見ているうちにおもむろに背景が城だったり、門だったりすることに気づくというのがよいのではないかという気がしたが、それがなかなか難しい。自然な感じに捉えられない。

最後に半分遊びのつもりで21世紀美術館に立ち寄り、天井があいた部屋と庭の二箇所で撮影した。場所柄なのか、人形を撮っていても皆、素知らぬふりをして通り過ぎてくれる。それはありがたいのだが、人通りが多く、背景に人がいない状態で撮るのは一苦労であった。いろいろ撮ってみたが迷いの森に入り込んだ気分。金沢という土地(町)とリカちゃんをどう整合的にひとつの構図に収めるのか、結構難しい。でもあまり背景を説明的にしない方がよいということは学んだ。自分の好みにあわないものは撮らない方がよい。ということだろう。

お城で撮ってみた。観光写真にしない為にはこのくらいのバランスが望ましい気がする。

お城で撮ってみた。観光写真にしない為にはこのくらいのバランスが望ましい気がする。

これだと城が存在を主張するので、うるさい感じになる。これでは駄目だろうと判断する。

これだと城が存在を主張するので、うるさい感じになる。これでは駄目だろうと判断する。

21美で撮った。どこで撮影したのかよく観察しないとわからないくらいが望ましい。

21美で撮った。どこで撮影したのかよく観察しないとわからないくらいが望ましい。

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