見慣れたもの

珍しく1泊2日で上京した。悪天候を見越して早めに移動していたので、ところどころ時間に余裕が出来、合間に美術館などに立ち寄ることができた。

上野では生賴範義の回顧展をみることができた。名前は知らなかったがポスターには見慣れた絵があり、懐かしさも感じたので行ってみることにした。会場は満員に近い熱気で満ちており、普通の展覧会と雰囲気が違った。ゴジラのポスターとか、この人が描いていたことを初めて知った。「幻魔大戦」の表紙絵などは見慣れた感じがして懐かしかった。少年だった頃、プラモデル作りに熱中していた頃を思い出す。ほかの作家さんたちによるサイボーグ・ベガの立像もあった。これは運慶の仁王像を思い出させる。ほかにダリやレンブエラントの影響を感じさせる絵もあり、かなりの勉強家であったものと思われた。最盛期には3日に1枚の割合で描いていたというが、凄まじい才能だ。

ベガの立像。あとでスケッチするためにいろいろな角度から撮影しました。

ベガの立像。あとでスケッチするためにいろいろな角度から撮影しました。

もうひとつは銀座の Pola Museum Annex にて Grace Tan の作品を見た。もともと服を作っていたということで、柔らかい素材を上手に使っており興味深かった。数学的に構想していくアプローチ、製作過程も含めて作品として見せるところなど、共感できるところが多く、楽しめた。好感を持って鑑賞した。

粘菌に想を得たと思われる(製作過程も見られて面白かった)

粘菌に想を得たと思われる(製作過程も見られて面白かった)

フーガの技法と題された作品。Bachへの尊敬の念、そして憧憬か。

フーガの技法と題された作品。Bachへの尊敬の念、そして憧憬か。

途中yamahaに寄って本を見ようとしたら、知人の著作が2点、表舞台に展示されていてうれしく思った。長井さんの「演奏者のための はじめてのボディ・マッピング」と古川先生&升田さんの「チェロに近づく チェロが近づく」の2冊。思わず現場を撮影した。直前にヴァイオリンの演奏技術を調べたいという人から相談を受けていて、しかもその人はアレクサンダーのレッスンも受けているとのことでもあったので、面白い符号である。

銀座ヤマハの図書コーナーに知人らの著作2点が展示されていた

銀座ヤマハの図書コーナーに知人らの著作2点が展示されていた

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