ヒビが入ったビー玉

 4年生の理科には物質の熱膨張の実験がある。気体・液体・固体について,
物質を空気・水・金属をそれぞれ使う。空気は温めると体積が大きくなる。
水を温めると空気ほどでないが,体積は大きくなる。金属は熱による膨張はわずかであるが,
見られる。そこで,熱した金属を冷やす時,水で冷やす。ジューと音がするが流れる水で10秒ほど冷やすとほとんど冷える。

ここで,金属の代わりにビー玉を使ってみよう。

【問題】 ビー玉を熱して水の中にに入れるとどうなるであろうか。

【予想】 ガラスと同じようにヒビが入って割れてバラバラになる。

【実験計画】 
・ コンロに金網をおき,その上に蒸発皿をおく。
・ 大きめの蒸発皿か大きめのプラスチック容器に水を入れておく。
・ るつぼばさみを用意する。
・ ビー玉は一個ずつ加熱する。

【実験】
1.蒸発皿の中にビー玉1コを入れ,コンロで加熱する。
2.時々ビー玉を回しながら加熱し,アルミホイルでおおう。
3.10分近く加熱する。
4.るつぼばさみで蒸発皿をはさみ,水の中にビー玉を入れる。
5.2~3秒ビー玉のヒビわれのようすを見る。

【結果】

同じビー玉であるが,バックの色を青くすると黄褐色に見える。

【注意】 落としたり,強くたたくと割れることがある。

なぜ,ヒビが入っているのに,粉々に割れないのか。
考えられることに,表面が冷やされるので,ヒビが入るが,
内部は温度が高い。ヒビの方向は温度勾配に関係していると考えられる。
すなわち,表面近くのヒビは中心の方へと向かう。
色が見えるのはヒビが面の状態にでき,すき間に入る光が干渉するためと思われる。

平成29年11月9日 記載