簡易ミクロトーム

 

けんび鏡を使う時に見たい物を直接見ることができれば

そのままスライドガラスの上にのせカバーガラスをかぶせて観察することができます。

ところが,葉や根のような材料では薄くスライスしてプレパラートをつくります。

キュウリの薄切りよりもっと薄く切るのはどうすればよいかが問題です。

1.刃を固定して切る物を動かす

2.切る物を固定して刃を動かす

 

1の方法では,スライドガラスにカバーガラスをのせその上に安全カミソリを固定して

切る物を動かしてスライスします。この方法はかなり熟練を要します。

やり方は,下記のサイトを参照ください。

 https://yamagata.repo.nii.ac.jp/?action=repository_uri&item_id=4137&file_id=17&file_no=1

 

2の方法では,一定の厚さに切るため,簡単な装置が必要です。

勿論,市販されていますが,手作りの物も紹介されています。

 http://www.geocities.jp/kmaljp/microscope/hand-microtome/index.htm

 根の研究(Root Research) 22( 4) :141-143( 2013)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/rootres/22/4/22_141/_article/-char/ja/

 

小学校によっては,市販(3-5万円)の簡易ミクロトームを保有しているところがあるが,

使用された形跡が見られないものもある。

 

この装置を使って,ジャガイモの切片をつくってみた。

  




ジャガイモのでんぷんをヨウ素液で着色すると黒く見える。

しかし,教科書には青むらさき色と書かれている。

けんび鏡倍率400倍でみると,黒いでんぷんは確かに青むらさき色であった。

 

2018.7.28作成