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スピンの量子ダイナミクスを
計測・制御・イメージングして応用へ繋げる

安研究室 AN Laboratory
准教授:安 東秀(An Toshu)

E-mail:
[研究分野]
ナノスピンサイエンス、スピントロニクス、ナノMRI
[キーワード]
量子センシング、ダイヤモンドNV中心、磁気共鳴イメージング、スピン波、プローブ顕微鏡、レーザー共焦点顕微鏡

研究を始めるのに必要な知識・能力

固体物理、材料物性の基礎知識を習得していることが望ましいです。基礎を身につける勤勉さと新しいことにチャレンジする意欲。

この研究で身につく能力

研究活動を通して、自分で問題を設定し、これを解決し、他人や社会に成果を発信する能力を身につけます。このために、先ず、簡単な実験を通して自分で実験データの取得、装置の改良、解析、データのまとめ、研究発表ができる能力を育成します。その後、自分で新しくチャレンジングなテーマを設定し、これを解決してゆくことに取り組みます。その際には、他人と協調して研究を行うこと、英語文献の読解力や英語によるコミュニケーション力が必要で、これらの能力を身に付けることも重視します。

【就職先企業・職種】

研究内容


図1.電子や原子核の持つスピン自由度、電子スピン共鳴、スピン流


図2.ダイヤモンド中のNV中心と磁気共鳴スペクトル

 電子の内部自由度であるスピンのダイナミクスを利用した新しい現象を探索し、これを応用したデバイスやセンサーを実現することを目指します。そのための基礎となるスピンダイナミクスの高感度センシングと高分解能イメージングの計測技術を重視して研究に取り組んでいます(図1)。

①ダイヤモンドNV中心を用いたナノ磁気センシング

 近年、ダイヤモンド中の窒素-空孔複合体中心(NV 中心)に存在する単一スピンは、高性能なスピンセンサーとして有用であることが判り(図2)、NV中心を利用したナノスピン(磁気)センシング(図3)・イメージング(図4)が注目されています。この NV 中心を走査プローブとした高感度・高分解能スピンセンサーを開発し、単一電子スピン、単一核スピンのダイナミクスをセンシングすることを目指します。


図3.表面スピン波とダイヤモンドNV中心のスピン変換


図4.走査ダイヤモンドNV中心スピン顕微鏡

主な研究業績

  1. D. Prananto, D. Kikuchi, K. Hayashi, and T. An, “Imaging of stray magnetic field vectors from magnetic particle with an ensemble of nitrogen-vacancy centers in diamond”, Jpn. J. Appl. Phys. _58_SIIB20 1-6 (2019).
  2. D. Kikuchi, D. Prananto, K. Hayashi, A. Laraoui, N. Mizuochi, M. Hatano, E. Saitoh, Y. Kim, C. A. Meriles, T. An, Long-distance excitation of nitrogen-vacancy centers in diamond via surface spin waves, Applied Physics Express, 10, 103004 1-4 (2017).
  3. T. An, V. I. Vasyuchka, K. Uchida, A. V. Chumak, K. Yamaguchi, K. Harii, J. Ohe, M. B. Jungfleisch, Y. Kajiwara, H. Adachi, B. Hillebrands, S. Maekawa, and E. Saitoh, Unidirectional spin-wave heat conveyer, Nature Materials, 12, 549-553 (2013).

使用装置

磁気共鳴計測・制御装置(自作)、FPGA、LabVIEWによる電子制御
走査マイクロ波顕微鏡(自作)
共焦点光学的磁気共鳴顕微鏡(自作)
水晶振動子型AFMプローブ顕微鏡(自作)
超高真空・極低温走査スピン顕微鏡(自作)

研究室の指導方針

本研究室では、スピンのダイナミクスを利用してセンサーやデバイスへの応用へ繋げることを目標に、材料物性の基礎を理解し(“確かな知識”)、課題を自ら設定し(“自由な発想力”)、解決してゆく能力を育成します。毎日の研究において議論の場を多く設定し、コミュニケーション能力を高めます。課題を解決する手段としての新規計測手法の開発と工学的技術の取得にも取り組みます。意欲溢れる皆さんが研究に参加し、“わくわくする”研究の醍醐味に触れ、将来の活躍の基礎を確立する場を提供したいと考えています。

[研究室HP] URL: http://www.jaist.ac.jp/ms/labs/toshuan-www/index.html

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