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認知を理解して知的システムを創造し、
知的システムに喩えて認知を理解する。

日髙研究室 HIDAKA Laboratory
准教授:日髙 昇平(Hidaka Shohei)

E-mail:shhidakajaist.ac.jp
[研究分野]
認知科学、人工知能、神経科学、データ科学
[キーワード]
意味認知、理解、学習、言語発達、身体運動、模倣、コミュニケーション、情報、計算理論、非線形力学系

研究を始めるのに必要な知識・能力

本研究室で最も重視するのは、人の認知を探求する好奇心と、わからないことにまずは自らの力で取り組んでみる自立心です。加えて、線形代数などの基礎的な数学の素養や、プログラミングのスキル、あるいは認知・心理実験の経験、英語で論文を読む能力などがあると研究にスムーズに着手できます。

この研究で身につく能力

本研究室では、人の認知過程を調べるために、理論的あるいは実験的研究を行います。こうした認知過程の多くは、直接的に計測できるものではなく、理論・仮説・モデルを立てることを通じて、実験的に検討されます。従って、理論的研究に取り組む場合は、理論やモデリングだけではなく、実証的研究へとつなげるノウハウを、また実験的研究に取り組む場合でも、経験的な知見だけでなく、実験計画を組むための論理的な思考力を身につけられます。理論・実験の両面の思考力を身につけることで、一般企業に就職する場合にも、分野や業種を超えたコミュニケーションをするための素養が身につきます。

【就職先企業・職種】 ソフトウェア開発、情報通信・情報処理産業、研究開発、大学教員

研究内容

意味認知の理解に向けて

 研究を含むあらゆる創造的な活動には、人の認知が関わっています。認知とは、心の働き・機能のことで、人類の発展の基礎には、個々人の「ものごとを理解し、創造する」認知が欠かせません。当研究室では、人がどのように意味を理解しているのか、その基礎的な認知過程を解明することを目的として研究を行っています。こうした研究は認知科学、人工知能、神経科学などの各分野をまたがって、理論的あるいは実験的に行っています。

認知の理解と知的システム構築

 認知科学では、認知過程を情報処理システムとみなし、特定の機能を満たす情報処理の性質や、その具体的な計算手続きであるアルゴリズムを調べます。つまり、認知を理解する道具として、知的な情報処理システムを「創ってみる」という手段をとります。
このプロセスでは、
(a) 人の認知を学び、理解することで、未だ人工システムでは実現していない機能を創造する、
(b) すでに実現されている人工システムをモデルとすることで、それと機能的に同等な認知過程を理解する、
という二つの研究の方向性が相補的な関係にあります。

三つの研究の柱

 本研究室では以下の三つの研究を柱としています(右図)。
(1) 言語発達・語彙学習
(2) 身体運動(行為)の認識・模倣
(3) 情報処理の物理的基盤としての脳・神経系

【言語発達・語彙学習】
 人の固有の言語的な認知機能の解明に向けて、機械学習や統計的モデルの構築および、実験的な検討を行っています。
【情報処理の物理的基盤】
 脳機能を調べることで、情報処理システムを考える上での制約条件が得られます。脳機能計測データや神経活動の分析技法の開発や理論構築をしています。
【身体運動(行為)の認識・模倣】
 人の模倣学習は、他者から様々な行為やスキルを学び、またそれを通じて意図を推定するための基礎となると考えられています。その基礎的なメカニズムの理解に向けて、人の身体運動の実験・計測・解析や、分析手法・理論の開発などを行っています。

主な研究業績

  1. 日髙 昇平. (2016) 情報の伝達から理解へ. 人工知能学会論文誌. 31(6).
  2. Hidaka, S. (2016). Estimating the latent number of types in growing corpora with reduced cost–accuracy trade-off. Journal of Child Language, 43, pp 107-134.
  3. .Hidaka, S. (2014). General type-token distribution., Biometrika. 101 (4), 999-1002.

使用装置

モーションキャプチャ装置(VICON)
視線計測装置(Tobii eye tracker)
近赤外光脳機能計測装置(fNIRS; 光トポグラフィー)

研究室の指導方針

学生の主体性を重視するため、各自が興味を持てる研究テーマや、自立的に研究に取り組むことができるテーマを設定します。研究室内の活動では、ゼミでの発表や議論を通じて研究を発展させ、基礎的な論理的思考を身に着けます。ゼミ以外でも、各自の研究に直接には関わらない内容であっても、インフォーマルな議論を推奨します。積極的な研究への取り組みを推奨するため、一定の水準を超えた研究成果については、論文誌や国際会議での発表を目指して支援します。

[研究室HP] URL:http://www.jaist.ac.jp/ks/labs/shhidaka/

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