本文へジャンプ

人を賢くするコラボレーション技術
〜発想支援、場づくり、異文化理解〜

由井薗研究室 YUIZONO Laboratory
准教授:由井薗 隆也(Yuizono Takaya)

E-mail:yuizonojaist.ac.jp
[研究分野]
コラボレーション技術、CSCW、創造性支援、ソーシャルメディア
[キーワード]
電子会議、創造技法、インタラクション、コミュニケーション、コラボレーション、アウェアネス、異文化理解

研究を始めるのに必要な知識・能力

出身分野は理系、文系、工学系と制約しません。自らアイデアを考え、実践し、研究として挑戦する心と行動力が必要です。また、研究テーマに必要な能力を習得しようとする態度、先人の研究成果を尊重する態度も大切です。

この研究で身につく能力

人は社会的動物といわれ、個人ではなく、集団、組織で活動することで複雑な仕事を行うことができます。本研究室では、個人を超えた活動を支援するためのコラボレーション技術(電子会議システム、会議の方法論)を学べます。習得能力は研究テーマに依存します。システム開発を行いたい場合、システム設計・プログラミング開発能力(ネットワーク・Webプログラミング)を習得できます。また会議の方法論を検討する場合、会議技法や人間理解(観察・実験)の方法を習得できます。以上より、人間集団への理解を踏まえた情報システム・仕組み作りを検討する能力を修得でき、チームワークづくりに貢献できる人材として活躍できます。

【就職先企業・職種】 情報通信・情報処理産業、サービス産業など

研究内容


図.大画面共同作業支援環境:KJ会議支援システム

 インターネットを活用する情報システムの研究は2つに分かれます。情報システムを用いて人を賢くする研究(知性増幅アプローチ、Intelligence Amplification)と情報システムを賢くする人工知能研究(AI)です。本研究室では人を賢くするアプローチをとり、人間集団のアイデア発想法、問題解決プロセスを支援するシステム設計・方法論を研究しています。そのため、人間理解を深める心理学・社会心理学・知識経営・技術経営・創造性研究から得られた知見を取り込みます。さらにAIの成果を取り入れて人と機械の共生も目指しています。
 研究方法として、情報システムをデザイン・開発し、システムの効果を評価することを行います。またシステム開発を行わず、情報システム上での会議方法を提案・評価することもできます。
 最近の中心的な基本テーマは、以下の三つです。しかし、上記の主旨に合致するテーマであれば、いかなる研究テーマでも取り組むことが可能です。

・発想支援(Abduction)

 アイデア発想法として知られるブレインストーミングやKJ法を支援する情報システムの研究を行っています。KJ法はよい会議に必要な発散的思考、収束的思考、評価という3つの思考をもつため注目しています。大画面共同作業環境を使用することによって、数百枚の意見データを用いた会議を従来の紙面上より効率的に行えます。最近、ゲーミフィケーションを用いてアイデア発想のモチベーションを支援する研究も行っています。

・場作り(Ba creation)

 技術経営においてインフォーマルなコミュニケーションをよくとるチームほど技術開発がうまくいき、そのチームは30m以内にいるほうが望ましいことが知られています。これはインターネットが発達した今日でも当てはまります。本研究室では、遠隔地でも良好なチームワークを維持できる環境づくりを目指します。Twitterのような気軽なコミュニケーションとSkypeのようなマルチメディアコミュニケーションを柔軟に組み合わせられる方法論を研究中です。

・異文化理解(Cultural differences)

 グローバル化が進み、異なる文化背景をもつ人々の協力は盛んです。そこで、情報システム使用時の異文化理解を進める研究を行っています。日本人とタイ人との異文化交流とタイ人同士の同文化交流との違いを自然言語処理で明らかにする研究を行っています。またKinectセンサを用いて、第二言語を用いた場合と母国語を用いた場合のプレゼンテーションの違いを明らかにすることも取り組んでいます。

主な研究業績

  1. 由井薗隆也,宗森 純:発想支援グループウェアKUSANAGIを用いた集合知型会議の検討、情報処理学会論文誌, Vol. 53, No.11, pp. 2635-2648, 2012.
  2. 由井薗ら:大画面共同作業インタフェースをもつ発想支援グループウェアKUSANAGIが数百データのグループ化作業に及ぼす効果、情処論文誌, Vol. 49, No.7, 2574-2588, 2008.
  3. 由井薗隆也、宗森 純:発想支援グループウェア郡元の効果 〜数百の試用実験より得たもの〜,人工知能学会論文誌, Vol.19, No. 2, pp.105-112, 2004.

使用装置

ハードウェア装置:大画面共同作業環境(分散システム制御)
ソフトウェア資源:電子会議システム(KJ法支援システム)
ソフトウェア資源:ミドルウェアGLIA(ネットワーク・マルチマウス)
ソフトウェア資源:自然言語処理資源(言語グリッド、ALADIN)

研究室の指導方針

本研究室では、学生が主体的に問題発見・解決できる能力の体得を目指しています。
そのため、研究テーマは「熱意をもてる」、「楽しめる」、「重要である」を基準として、学生と相談し、時間をかけて決定したいと思います。なお教員の専門に近いテーマであるほど、教員は専門知識を提供できます。また毎週、研究の進捗を報告するゼミを行います。その場では、1週間、研究に対して行った取り組みを報告・対話することが必要です。
是非、研究テーマを通して自らの可能性を育てる能力を習得しましょう。

[研究室HP] URL:http://www.jaist.ac.jp/ks/labs/yuizono/

ページの先頭へもどる