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大量の災害情報を数理的に解析し、防災を最適化

郷右近研究室 GOKON Laboratory
准教授:郷右近 英臣(Gokon Hideomi)

E-mail:
[研究分野]
社会数理データ解析学
[キーワード]
防災、データ解析、意思決定、津波数値解析、リモートセンシング

研究を始めるのに必要な知識・能力

一番大切な能力は研究を好きになる力・楽しむ力です。研究を進めるには数学や物理、プログラミングなどの知識が必要になりますが、必要な知識は、研究を進めながら学習できるように支援をしますので、これまであまり取り組んでこなかった人でも大丈夫です。

この研究で身につく能力

研究活動を通じて、社会に潜む課題や物事の因果関係を洞察する力とその課題を解決していく力を身につけていきます。取り組む研究課題にもよりますが、データ解析やリモートセンシング・GIS の処理、プログラミング、社会調査に関する技術が身につくことが期待されます。

研究内容

 近年の社会では、大量の災害情報が取得できるようになるにつれて、防災上、これまでよりも高度な意思決定を行うことが可能になってきました。しかし、情報が溢れすぎていると、かえって最適な意思決定を行うことが難しくなることが予想されます。これらの大量の災害情報をもとに、発災前、発災直後、復旧・復興期において、住民や行政、その他防災上重要な意思決定をする人々が、最適な意思決定を行えるようにすることが重要です。私の研究室では、大量の災害情報を数理的に解析し、最適な意思決定に利用するための理論の構築と、その実装に取り組みます。

1.自然現象と人間社会、被害量の関係を数理的に解明

 地震や津波などの外力が人間社会に作用すると、被害が発生します。同じ外力が作用しても、人間社会の条件が変わると、結果的に生じる被害の量は変化します。ここでは、地震や津波などの自然現象と、それにさらされる人間社会、自然現象と人間社会が出会った結果として生じる被害量の関係を、数理的アプローチにより探求します(例1)。

2.ビッグデータを利用した被害の早期把握手法の開発

 衛星画像や航空写真、ドローン画像などのリモートセンシングデータや、GPS などの位置情報、ソーシャルメディアの情報などは、広域の被害を短時間で把握するのに有効です。また、これらの観測・モニタリングやウェブ上で得られる情報をもとに、被害の全容を早期に把握する手法を開発します(例2)。

3.データ解析で被害を最小化する防災行動の研究

 上記の1や2により予測・把握した被害の情報と、リアルタイムで得られる GPS などの位置情報、ソーシャルメディアの情報などを組み合わせた解析を行い、発災前、発災直後、復旧・復興期において、被害を最小化する防災行動が何かを探求します。

4.データ解析結果の実装に向けた研究

 防災に関わる最適な意思決定を行うために、データ解析の結果、得られた情報の伝え方に関する研究を行います。各個人のおかれている状況によって、最適な意思決定に必要な情報は異なります。社会調査を通じて、適切な情報の伝え方が何かを探求していきます。

例1: 津波外力(横軸)と建物被害率(縦軸)の関係式 例2: 衛星データ分析により被害を把握

主な研究業績

  1. 郷右近英臣,越村俊一,松岡昌志: TerraSAR-X 画像の建物一棟 ベース・解析区画ベース解析の融合による津波被災地の建物流 失被害の把握,日本地震工学会論文集Vol.16 (2016), No.3, p.3 147-3 156
  2. Gokon H., S. Koshimura and M. Matsuoka, Object-based Method for Estimating Tsunami-induced Damage using TerraSAR-X Data, Journal of Disaster Research, vol.11 (2016), No.2, pp.225 - pp.235
  3. Gokon H., S. Koshimura, K. Imai, M. Matsuoka, Y. Namegaya and Y. Nishimura: Developing Fragility Functions for the Areas Affected by the 2009 Samoa Earthquake and Tsunami, Natural Hazards and Earth System Sciences, Vol. 14, pp. 3231-3241, 2014

使用装置

パソコン、画像解析ソフト、GIS ソフトなど

研究室の指導方針

研究活動を通じて、社会に潜む課題を洞察する力や論理的に物事を考える力を身につけていきます。この研究室は、大量の情報を 数理的に解析し、意思決定に利用する方法を探求するところですが、それと同時に、研究活動を通じて安全・安心な社会の構築に 貢献することを目標にしています。そのため、「現場主義・実践主義」をモットーに、実際に被災地などの現場を調査することや、 実際にツールを作ってそれが本当に役に立つのかを確認することで、研究成果が本当に社会に役に立つものなのかを考えるプロセ スを重要視します。

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