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クリエイティブなヒト、職場環境、地域、起業を実現する
ベンチャービジネスマネジメントを探求して

姜 研究室 KANG Laboratory
准教授:姜 理惠(Kang Rihyei)

E-mail:
[研究分野]
経営学、アントレプレナーシップ、ベンチャー、中小企業、ファミリービジネス、事業承継
[キーワード]
起業家精神、起業家教育、シニア起業家、新規事業開発、地域ベンチャー、ベンチャー集積地域、ファミリービジネス、老舗企業、同族経営、経営理念とイノベーション、移民起業家、ナレッジスピルオーバー、ナレッジプール

研究を始めるのに必要な知識・能力

新しいことにチャレンジすることを恐れず、失敗した場合はそれを糧にするマインドセットを持っている方、それを獲得したいと願っている方を歓迎します。当研究室では研究活動を通じて、自分自身を創造的イノベーション人材として育てるということを強く意識して、研究に取り組むことを求めます。

この研究で身につく能力

これまでの研究・教育から、(1)現代社会において自律的に働ける人材が求められていること、(2)仕事や社会生活で創造性を発揮するには、
多種多様な経験・知識が必要であること、を実感し、これらに応える能力を伸ばす研究室であることを目指しています。具体的には研究活動を通じて、自分のプロジェクトを計画し実行する自律的な態度、定性・定量双方の基本的なメソドロジーの習得と実践できる能力を備えることを目指します。そして研究室としてさまざまなバックグラウンド、価値観を歓迎し、多様性の中で自身を磨ける環境を整えます。ここで協働することにより、多種多様な経験を積めるように努めていきましょう。
学外、企業との協働の機会も多く設け、ビジネスコンテストへの挑戦なども支援します。

【就職先企業・職種】 起業、ITベンチャー、コンテンツベンチャー、ECベンチャー、地方公務員、事業承継、研究者など

研究内容

 アントレプレナーシップ研究の中でも特に、ワーキングパーソンが自分のクリエイティブをいかに発揮してイノベーションを起すかという「ビジネス創造性」にまつわる諸テーマに研究関心を寄せています。そしてその関心を、(1)起業家教育研究、(2)地域ベンチャー研究、(3)老舗企業・ファミリービジネス研究に発展させて研究しています。

(1)起業家教育研究

 日本は世界でも起業家活動水準が最低水準にあり、その改善が喫緊の課題です。複数の研究から、起業家は18歳までに起業家や起業家活動との印象的な出会いがあることが多いことも分かってきました。
 そこで本研究室では複数の地方自治体との共同で、小中学生を対象にした起業家教育プログラムの設計と実施に取り組んでいます。これまでの研究でプチベンチャー体験を通じて、子供たちのキャリア観や自己認識に変化があることが分かってきました。さらに起業意欲を高めるゲームや実際にビジネスを起こすプログラムの設計も始めました。
 一方、40歳以上のミドルキャリア起業家、シニア起業家への教育にも取り組んでいます。海外の研究で若年層より40代以上の大人世代の方が起業に成功することがわかってきていますが、日本ではまだ起業家支援は若年層に偏っており、大人世代の起業家支援は空白域になっています。本研究室では、大人世代の女性がそれまでのキャリアや経験を活用して起業するのを支援するプログラムを2021年より金沢市で開始するなど、大人世代向けの起業家支援プログラムの開発にも取り組んでいます。

(2)地域ベンチャー研究

 地域経済の振興に新産業の創出は欠かせませんが、日本ではベンチャーは都市部に大きく偏り、地方都市でのベンチャー創出は難しい状況です。しかし海外、特に欧州では人口数万人規模の小都市にベンチャーが集積する事例が複数あり、この小規模都市ベンチャー集積のメカニズムを解明して日本の地方都市における新産業創出に寄与したいと考えています。そこでイタリアのトレンティーノ=アルト・アディジェ州を対象に同地域のベンチャー集積研究に取り組んでいますが、日本国内でも燕三条や鯖江といった産地におけるビジネスエコシステムの解明に挑み、両者の比較による発見を探索しています。これまでの研究で、傑出したイノベーターがもたらすナレッジスピルオーバーや、イノベーション活動の集積によるナレッジプールが重要なファクターになるのではという手がかりを得ています。今後さらに研究を深め、小規模都市ベンチャー集積モデル構築を目指します。

(3)老舗企業・ファミリービジネス研究

 日本は世界随一のファミリービジネス(以下FB)・長寿企業大国ですが、FBは伝統とイノベーションを両立させることと、家族・血縁関係とビジネスを併存させる競争戦略を必要とします。伝統とイノベーションの両立はビジネス創造性にまつわるジレンマです。「同族経営」というマイナスイメージがつきまとったFBですが、近年の研究では  

  • 早い意思決定を理由とする高い収益力と持続的な成長率
  • 地域密着の経営による地域への高い貢献
  • 家族的経営による高い従業員満足と高待遇
といったポジティブな要素が注目を集めています。
 これらを背景に、世界的なFB研究コンソーシアムSTEP(米国バブソン大学主宰)に参画、特に実子への事業承継プロセスについて各国の研究者、国内外のFB企業と連携しながら研究しています。事業承継予定の学生も複数在籍し、事業承継者への教育にも研究・実践の双方から取り組んでいます。

主な研究業績

  1. Y.Eno, R.Kang, “A New Approach to Entrepreneurial Education for Middle-Aged People”, The European Conference on Education Conference Proceedings, pp.485-500, 2020.
  2. 姜理惠、東出浩教、創造産業従事者の業績を高めるマネジメント —創造性、職場環境、トレランスの観点から— 日本創造学会論文誌VOL.21, pp.76-97, 2018
  3. R.Kang, T.Kawaji, “Entrepreneurial Activities and Residential Networks of Creative Areas in Japan and Korea”, Journal of Japanese Management vol.1, pp.15-34, 2016.

使用装置

統計ソフトウェアSPSS など

研究室の指導方針

未来を正確に予見できない以上、どのような未来となっても、自分の人生を自分の力で歩み、自分の力を発揮し、新しい価値ある仕組みを自分で作り出せる人材となることが必要だと考えています。そしてそのために必要なイマジネーションは多種多様な価値観に触れ、知識を得て、経験をすることにより生じるものです。本研究室では多種多様な価値観、知識、経験を提供する場でありながら、リサーチメソッドの習得を共にしつつ、自分のリサーチクエスチョンを鍛え、自身の研究プロジェクトに自律的に取り組めるよう支援します。

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