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動的世界における自分たちの暮らしのための制度設計

橋本研究室 Hashimoto Laboratory
講師:小林 重人(Kobayashi Shigeto)

E-mail:
[研究分野]
複雑系,進化経済学,経済社会学
[キーワード]
ミクロ・マクロ,制度設計,コミュニティ,地域経済,シミュレーション&ゲーミング,経済教育

研究を始めるのに必要な知識・能力

研究を始めるにあたって必要な知識は特に必要ありません。これまでの専攻に関係なく新しいことに挑戦したい人を歓迎します。自分だったら地域や社会をこのように変えてみたい!という強い想いを抱いていれば、それを実現するための研究を共に進めていくことができるでしょう。

この研究で身につく能力

研究で扱う社会問題は、必ず一意の解が得られる種の問題ではありません。そのため自ら考え、そして問題解決のために能動的に行動することが求められます。熟考することで問題発見・解決力を高めることができ、実践することの結果が自らにフィードバックすることで次の思考のヒントや模索的推進力も獲得することができます。また、社会において他者と協働する際には、相手の主張の論点を整理した上で自分の主張を論理的に伝えることができなくてはなりません。そのための訓練として、わかりやすく相手に自分の主張を伝えるためのプレゼン方法や論文の批判的な読み方や書き方の訓練を行うことで論理的思考力を身につけることができます。

【就職先企業・職種】 データサイエンティスト、システムエンジニア、コンサルタントなど

研究内容


ミクロ・メゾ・マクロ・ループ

 動的に変化する社会環境の中で,社会制度や価値規範(メゾレベル)を人々の認知や行動(ミクロレベル)と社会的帰結(マクロレベル)の循環構造を媒介するものと捉え(左図参照)、持続可能な社会システムを形成するための制度設計に関する研究を行っています。
 とりわけ自分たちが望む暮らしのために自分たちでつくる制度や仕組みを研究対象とすることで、実際に社会制度がつくられる以前のミクロレベルとマクロレベルの状態からいかにして社会制度や価値規範がつくられ、そして社会制度とミクロ・マクロとの相互作用によって社会構造がどのように機能していくかを明らかにしようとしています。

 具体的な研究対象として、コミュニティと地域経済の活性化を目的とした「地域通貨」、地域の交流拠点となる「サードプレイス」、テクノロジーによる地域の課題解決を実践する「シビックテック」など、地域でボトムアップにつくられる制度を主に扱っています。

 いずれもどのような取り組みや要素が人や組織を変化させ、さらにその変化が人や組織の認知や行動、そして制度そのものや社会全体にどのような影響をもたらすのかというダイナミクスについて定量的・定性的データを基に分析を行っています。そのための手法として構成論的手法(コンピュータシミュレーション、ゲーミング)と社会調査(調査票調査、インタビュー調査)という異なる手法を用いることで、理論的視点と現場の視点の異同を浮き彫りにし、総合的な視点から地域や社会における制度設計の知見を明らかにしていきます。
 知識科学はあらゆる知識の創造・共有・活動に関わるメカニズムを明らかにすることを目的としています。私の研究では社会制度に関わる知識創造だけを扱うのではなく、社会制度を媒介として個人・組織・社会それぞれが創造する知識がどのようなものであるのかという問いについても探求しようとしています。

主な研究業績

  1. 小林重人,山田広明(2015)「サードプレイスにおける経験がもたらす地域愛着と協力意向の形成」,『地域活性研究』,6, 1-10.
  2. 小林重人,吉田昌幸,橋本 敬(2013)「ゲーミングとマルチエージェントシミュレーションによる地域通貨流通メカニズムの検討」,『シミュレーション&ゲーミング』,23(2), 1-11.
  3. Kobayashi, S. & Hashimoto, T., (2011) Benefits and Limits of Circuit Breaker: Institutional Design Using Artificial Futures Market, Evolutionary and Institutional Economics Review, 7(2), 355-372.

研究室の指導方針

ミクロとマクロの両レベルから社会動態や組織・地域の現象を分析し、多様な価値観を持つ人たちと協働して持続性のある問題解決のための方法を導き出せるようになることを目指します。学生が取り扱いたい問題と社会との関わりや問題の解決方法について思考・議論を行わせることで、メタ認知能力を涵養し、能動的に社会と関わりながら自身の専門を深化させられる新たな価値を生み出す人材としての基盤を形成します。そのためにゼミを通じてより一層深い理解への熟考を促すと共に積極的な議論を交えながら最先端の研究成果や事例を伝えます。

[研究室HP] URL:https://sites.google.com/site/shigetok/

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