本文へジャンプ

水素イオンの自在制御に挑む

長尾研究室 NAGAO Laboratory
准教授:長尾 祐樹(Nagao Yuki)

E-mail:ynagaojaist.ac.jp
[研究分野]
プロトニクス、電気化学、高分子化学、錯体化学、物理化学
[キーワード]
水素社会、プロトン輸送、燃料電池、表面高機能化、配向膜、組織構造

研究を始めるのに必要な知識・能力

多様なバックグラウンドを歓迎します。今までに修めた学問を大事にしながら、新しいことに取り組む意欲を持ち続ける力が求められます。

この研究で身につく能力

週2回のゼミ(英語で行います、具体的には研究相談と文献紹介)を通して、指導教員や先輩の助けを借りながら、自ら調べ、考える力を身に着けていきます。英語の会話スキルの向上が期待できます。実践の場として、高分子化学、表面化学、電気化学、錯体化学等に関連した研究を行うことで次のスキルが身に付きます。1.問題発見と解決方法。2.材料合成や各種分析方法の習得。3.論理的思考に基づいたデータの解釈方法と性格やセンスに帰着させない基本的なプレゼンテーション技術。

【就職先企業・職種】 電力関連、材料メーカー、精密機器関連、OA 機器・印刷情報関連など(企業名はweb に記載)

研究内容

 資源の少ない日本が持続的な発展をするためには、多様なエネルギー資源を確保することが喫緊の課題です。ありふれた水から水素や酸素を、ありふれた二酸化炭素から炭素材料を作り出すことは人類の夢です。
 当グループ発の高分子薄膜内の特異な高速プロトン輸送現象(ナノプロトニクス現象)は、燃料電池の高性能化と低コスト化に寄与する研究に発展し、世界から注目を集めつつあります。この研究で得られた「水を吸収することで組織構造化する高プロトン伝導材料」は我々の強みの一つです。それは、十分に理解されていないナノ・ミクロ・マクロスケールの高次階層性と機能創発の相関の一端を、この材料を通すことで理解できるかもしれないからです。我々はこの知見をもとに人類の夢の実現へ向けて未来技術の開拓を進めています。我々は意欲ある学生の受入や課題を有する企業との連携を積極的に推進しています。我々と共に研究してみませんか。以下に具体的な研究テーマを挙げます。

1.高分子配向、組織構造化による電池材料の高性能化

 燃料電池材料で実用化されている高プロトン伝導性高分子膜の多くはアモルファス構造であり、構造とプロトン輸送の相関を調べることは容易ではありませんでした。我々が発見した「水で組織構造化する高プロトン伝導膜」を利用することで、構造とプロトン輸送の相関や高プロトン伝導性の起源についてより深く研究することができるようになりました。この知見を電池の高性能化へ応用しています。最近では外場刺激にプロトン輸送が応答する研究も進めています。

2.材料表面の多機能・高機能化

 材料表面で高分子化する表面化学修飾を行うことで、濡れ性、帯電性、防汚性、密度および多孔質制御、光機能制御等を行うための技術開発を計算科学と自動合成技術を利用して効率的に進めています。現在、水問題の課題解決に関心があります。

研究テーマ例

  • 燃料電池性能向上のための高分子界面の研究
  • 燃料電池アイオノマー材料の研究
  • 燃料電池用非白金系カソード電極触媒の開発
  • 組織構造を活かした高プロトン輸送材料の開発
  • 界面を利用したナノ材料の多機能化の研究

主な研究業績

  1. Y. Ono, Y. Nagao: Interfacial Structure and Proton Conductivity of Nafion at the Pt-deposited Surface, Langmuir, 32, 352-358 (2016).
  2. M. A. Rashed, S. Laokroekkiat, M. Hara, S. Nagano, Y. Nagao: Fabrication and Characterization of Cross-linked Organic Thin Films with Nonlinear Mass Densities, Langmuir, 32, 5917 - 5924 (2016).
  3. S. Laokroekkiat, M. Hara, S. Nagano, Y. Nagao: Metal-Organic Coordination Network Thin Film by Surface-Induced Assembly, Langmuir, 32, 6648 - 6655 (2016).

使用装置

電気化学装置(LCR, CV, QCM, 燃料電池評価システム)
材料分析装置(IR, UV, NMR, GPC, XRD, TG-DTA)
表面分析装置(AFM, XPS, GISAXS, XRR, 白色干渉)
分子配向分析装置(IR p-MAIRS, 偏光顕微鏡)
自動交互浸漬装置, RF スパッタ装置, インクジェット

研究室の指導方針

受入の際の約束事は1つだけです。理由なき遅刻をしないことです。研究室のコアタイムは朝9時から夕方の17時までです。メリハリのある生活をして欲しいので、土日はできるだけ休み、リフレッシュできるように指導しています。ダラダラと実験をしないように、上手に効率よく実験を計画・実施する能力を身につけられるように指導します。研究室には留学生が多いので、会話は英語、連絡事項も英語です。この雰囲気をうまく活用していただき、英語力を高めてください。研究テーマは指導教員と相談の上決定されます。

[研究室HP] URL:http://www.jaist.ac.jp/ms/labs/nagao-www/

ページの先頭へもどる