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家庭環境で人々を支援する
ICTシステムの研究を推進しています

丹研究室 TAN Laboratory
教授:丹 康雄(Tan Yasuo)

E-mail:ytanjaist.ac.jp
[研究分野]
計算機ネットワーク、計算機システム、ユビキタスコンピューティング、スマートグリッド
[キーワード]
IoT、M2M、ホームネットワーク、情報家電、スマートハウス、国際標準化

研究を始めるのに必要な知識・能力

プログラミングやハードウエアの試作など、アイディアを形にできるための力が必要とされます。オペレーティングシステムや計算機アーキテクチャ、ネットワークプロトコルスタックなどに関する知識も役に立ちます。

この研究で身につく能力

世の中の諸課題に対し、原理に立ち返って状況を分析・考察し、様々な技術を様々なアプローチで駆使して解決しようとする姿勢を身につけます。また、必要な情報や技術をどのように取得するのか、自らのアイディアをどのように形にして評価するのか、成果をどのように他人に伝えるのか、どのように世の中に広めていくのかについても学びます。
具体的には、計算機システムおよび計算機ネットワークに関する知識を基礎として身につけるとともに、課題に対して実装評価、シミュレーション、理論解析など、様々な解決手段を用いた対処方法を実践して身につけます。また、学会発表はもとより、国内外における標準化活動により、開発した技術を世の中に広める手段についても学びます。企業との共同研究の機会も多く、こうした経験から、実社会における研究開発の進め方についても学習できます。

【就職先企業・職種】 情報通信業、製造業(情報通信機器)、製造業(家電機器)

研究内容


IEEE1394-ATM 接続装置 SONY TL-100として商品化

 パソコンの普及やブロードバンド接続の実現により、家の中までネットワークが入って来つつあります。しかし、これらの多くはオフィス用や研究用の技術の転用であり、一般の人にとってはむしろ、ネットワーク化、IT 化されたばかりに今まで使ってきた日用品や家電製品が使いにくくなってしまう可能性すらあります。我々は、家庭内の既存機器・設備の利用。ユーザーが持っている機器に対する概念の尊重、相互接続性の重視、といった観点から、従来とは異なったホームネットワーク、情報家電に関する研究を展開しています。

プロジェクトの例

■JAIST Video LAN
疑問: ビデオカメラがデジタルになったのなら、そのままデジタルのネットワークに接続できないの?
解決: EEE1394とATMの接続装置(家庭用はムリでも大学内ではつかえる価格のシステム)をつくろう。
成果: 企業との共同研究により、開発した接続装置を商品化。大学等で広く使われるに至る。プロトコルは標準化団体に提出も、議論が盛り上がらず標準化ならず。Japan Gigabit Networkにおける産業貢献賞を受賞。
■異種ビデオネットワーク相互接続アーキテクチャ
疑問: 映像と音声を流すという目的は同じなのにコンピュータ、放送、通信など、なぜ互いにつながらないの?
解決: 一番重要な基本的な部分を絞り込み、とにかく相互接続できるアーキテクチャをつくろう。
成果: 通信・放送機構の産学連携プロジェクトに採択。VODサーバーからの映像を家庭用のDVデッキで視聴できたり、DV/ATMをDV/IPで受信できるシステムを開発。銀座ソニービルのロビーマルチスクリーンを全面借り切って商用のイベントを石川県から中継する実証実験も実施。
■レガシーデバイスによるホームネットワーク
疑問: ネットワーク化された家電による便利な生活をするためには家中の家電を全部買い換えないといけないの?
解決: 十年前に買ったラジカセとテレビもネットワーク化できるシステムをつくろう。
成果: 電灯線、アンテナ線といった既存の通信路の活用と無線を利用したネットワークを構成し、赤外線制御と各電器製品の有限状態機械モデル化技術により、古い機械でもネットワークで連携動作できるシステムを開発。現在、企業と実用化に向けて検討中。

学外組織との連携

 丹教授は学会におけるユビキタスや情報家電関係の研究会(情報処理学会情報家電コンピューティング研究グループ、ユビキタスコンピューティングシステム研究会、モバイルコンピューティングとユビキタス通信研究会、電子情報通信学会新世代ネットワークミドルウェアと分散コンピューティング時限研究会、実空間指向ユビキタスネットワーク時限研究会)の運営委員をつとめるとともに、産業界を対象としたフォーラム(スマートIoT 推進フォーラム 技術・標準化分科会、宅内直流給電アライアンス)などのリーダーを行なっています。
 また、情報通信技術委員会、総務省情報通信審議会などの標準化組織で標準規格の制定や技術の解説書編纂などを行っており、産業界との深いつながりを有しています。

主な研究業績

  1. クラウド型ホームネットワークシステム諸技術の開発とその国際標準化(ITU-T J.190, Y.2070など)
  2. スマートハウスシミュレータおよびスマートコミュニティシミュレータの開発とそのオープンソース化
  3. 家電を端末とするオーディオ・ビジュアルネットワーク接続装置の開発と商品化

使用装置

木造二階建て実験住宅 1棟
プレハブ実験住宅 2棟
ECHONET Lite開発環境
大規模シミュレーション用クラスタシステム
ネットワークアナライザ、ネットワーク装置、等

研究室の指導方針

本研究室では、指導的なエンジニアの育成を目標に実際にアイディアを実現することを重視した研究を行っています。基本ソフトウエアやネットワークプロトコルなど、基礎となる知識は輪講などの座学を行いますが、研究内容に関しては企業との共同研究や産業界のフォーラム活動などを通じて現実の課題を理解し、それを解決してゆくことを通じてエンジニアとしての素養を磨きます。白紙に絵を画くように、物事の全体像を捉え、アーキテクチャから詳細、実装と見通しをつけることのできる能力の涵養を目指しています。

[研究室HP] URL:http://www.jaist.ac.jp/is/labs/tan-lab/

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