お知らせ news
未来デザイン研究センター
未来をデザインする一夜!
「未来ビジョンアイデアソン」
2025年9月12日(金)、コワーキングスクエア金沢香林坊にて、北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)未来知識創造機構 未来デザイン研究センター主催の「未来ビジョンアイデアソン」を開催いたしました 。
「社会課題 × 知識・技術 × 未来デザイン」をテーマに掲げ 、学生から社会人まで多様な背景を持つ皆様にお集まりいただき、DX、AI、IoTなどの技術を活用して地域の未来をデザインする、活発な議論の場となりました。当日の様子をご報告いたします。
〇 インプットセミナー:未来を創る「知識・技術」
イベントの冒頭、当大学(JAIST)の学生4名が登壇し、それぞれの専門分野から未来の可能性についてインプットセミナーを行いました。
IoT、Beyond 5G、デジタルツイン(博士後期課程 大懸)
あらゆるモノが繋がるIoT、次世代通信Beyond 5G、そして現実世界を仮想空間に再現するデジタルツイン技術について、スマートシティや宇宙開発の事例を交えながら紹介いただきました。

教育テクノロジー(博士後期課程 荒川)
Society 5.0における教育の姿として、ギガスクール構想のタブレット活用や、VRによる災害教育、3Dプリンタによるモノづくり教育など、テクノロジーが学びの現場にもたらす変革について紹介いただきました。

Science, Technology, and the Art(博士後期課程 テイ)
HCI(ヒューマンコンピュータインタラクション)やコンピュータビジョンの視点から、AIによる画像認識やAR(拡張現実)技術が、金沢の伝統工芸や観光体験をどのように豊かにできるか、具体的な事例と共に紹介いただきました。

ナノ材料(博士後期課程 小手川)
非常に微細な「ナノ粒子」が、ノーベル化学賞の「量子ドット」からコロナ検査キット、がん治療、さらには石川県の伝統工芸である「金箔」の着色技術に至るまで、幅広い分野で応用されている最先端の研究を紹介いただきました。

〇 アイデアソン & グループ発表
インプットセミナーで得た「知識・技術」を武器に、参加者の皆様にはグループに分かれて「石川県・地域の社会課題」を解決するアイデアソンに取り組んでいただきました 。
「金沢一極集中」「交通の課題」「高齢化」など、参加者の皆様が日頃から感じているリアルな課題が次々と挙げられ、それらを技術でどう解決できるか、非常に白熱した議論が展開されました。

最終発表では、各グループから以下のようなユニークな提案がなされました。
グループ1
「金沢一極集中」や「産業の担い手不足」に対し、大学・国・県が連携してロボットやAI等のディープテックを推進する「産業特区」の創設を提案。
グループ2
「交通の便の悪さ」に対し、自動運転だけでなく「バスのハイテク化」や道路センサーの改善で安全性を高め、運転手を増やすという逆転の発想を提案。
グループ3
「高齢化」という大きな課題に対し、コールドスリープや遺伝子スイッチといった未来技術から、「能登VR半島化」による関係人口創出まで、多様なアイデアを提案。
グループ4
「交通アクセス」の課題に対し、「シェアライド」を推進。特に免許返納後の高齢者が利用しやすいよう、警察署や免許センター経由で依頼できる掲示板形式の仕組みを提案。

〇 まとめと今後の展望
今回のアイデアソンは、わずか100分という短い時間ながら、参加者の皆様の熱意と創造力により、未来に向けた多くの貴重な「タネ」が生まれた場となりました。ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。
そして、この熱意を一過性のものにせず、継続的な「未来デザイン」のムーブメントにしていくため、当センターでは10月より連続セミナーを開催しています。
連続セミナー「○○と知〜新たな学び」
日時:
毎月1回定期開催(第3水曜日 18:00〜19:40)
場所:
コワーキングスクエア金沢香林坊
内容:
日々進化する最先端の科学技術の動向を研究者がレクチャーします。その上で、さまざまなバックグラウンドをもつ参加者とのディスカッションを通じて、知識を深め、新たな視点を一緒に発見していきます。
対象:
高校生以上の方
新しいこと・話すこと・考えることが好きな方
仕事や人生を豊かにする学びを求めている方
参加費:
無料
応募URL:
https://forms.cloud.microsoft/r/pfyFi6EGHB
今回のアイデアソンで生まれた「気づき」や「心持ち」を共有し、さらに発展させていく場として、引き続き多くの方のご参加をお待ちしております。