担当:金野 武司 日時:12/01(月) 15:30- 場所:コラボレーションルーム2 内容:文法獲得における非論理的推論の役割についての計算論的研究 概要: 乳幼児が語彙を学習する際に用いる推論には,非論理的な側面があることが 知られています.ただし,こういった推論は無条件に適用されるのではなく, 状況と文脈に応じて適切に制御されていることが明らかになってきています. 今回のゼミでは,まず最初に今井ら[1]の論文を基にして,乳幼児が非論理的な 推論傾向を適切に用いる能力を持つことを概観します. その後で,文法の形成過程を扱うKirbyモデルにおいても,非論理的な推論の 適切な制御が必要とされていることを示します. 具体的にはmergeやreplaceの操作が非論理的な推論に相当し,その適切な 適用が,少ないルール数と高い表現力を実現することを示します. 最後に,非論理的推論がもたらす機能性と,それが適切に制御される仕組みを 考察します. [1] 今井 むつみ,岡田 浩之, ``特集「対称性」へのコメンタリー:言語の生成にとって, 対称性はたまごかにわとりか,'' 認知科学, vol.15, no.3, pp.470--481,(2008). Presenter : Takeshi Konno Date & Hour : 1st Dec. (Mon) 15:30- Title : Computational Study on the Role of Illogical Inferences for Grammer Aquisition