担当:辻野 正訓 日時:01/14(木) 15:30- 場所:7階セミナー室 論文: Mizuno T, Takayasu H, Takayasu M, Correlation networks among currencies, Physica A 364, 336-342, 2006 論文の入手先: http://apps.isiknowledge.com/full_record.do?product=WOS&search_mode=GeneralSearch&qid=1&SID=W1Ommhknga3jLI95N5B&page=1&doc=6 内容: 本紹介論文は,通貨間の依存関係を最小全域木(MST)により説明する. 分析には26種類の通貨の外国為替データ(他に金,銀,プラチナの取引価 格もある)を利用し,このデータから通貨間の相関関係を求め,最終的に通 貨のネットワーク構造をMSTを用いて明らかにする.このネットワーク構造か ら主に次のことが説明されている. 1.地政学的な経済圏と外国為替の強い依存関係 2.各地域における基軸通貨の存在と影響力の強さ 3.ドルの圧倒的な影響力及びヨーロッパ圏におけるユーロの強い影響力 以上の結果は,通貨取引に存在する見えざる「膜」の存在を示唆する. 膜理論をサポートする研究の1つして位置づけたいと考えている.