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感性・認知科学研究室

ヒトの「感じ方」を測り、暮らしを支える技術へ

感性・認知科学研究室 Kansei and Cognitive Science Laboratory
准教授:浅川 香(ASAKAWA Kaori)

E-mail:E-mai
[研究分野]
知覚・認知心理学、感性情報学、認知科学
[キーワード]
視聴覚情報処理、感性評価、行動支援

研究を始めるのに必要な知識・能力

ヒトの感じ方や行動に関心があり、その仕組みを実験で明らかにしたい、もしくはヒトの特性を応用して価値を生み出したいという意欲を期待します。心理学(知覚・認知)、データ分析、プログラミングの知識があることが望ましいですが、入学時にすべてを備えている必要はありません。異なる分野から学ぶ方も歓迎します。

この研究で身につく能力

ヒトの感性や認知を対象とする研究では、目に見えない心の働きを、測定できる形にすることが大切です。身近な疑問から仮説を立て、音や映像の条件を操作し、何を指標として測ればよいかを考えることで、実験を設計・実施する力を身につけます。さらに、主観評価、行動、生理反応のデータを統計的に分析し、刺激の特徴や個人差との関係を説明する力を養います。

【就職先企業・職種】 製造業、情報通信業、学術研究・専門技術サービス業(想定)

研究内容

 聞こえてくる音に力強さを感じたり、周囲の話し声で作業に集中できなくなったりすることがあります。音や映像は、情報を伝えるだけでなく、私たちの気分や判断、行動にも影響しています。しかし、どのような特徴が、誰に、どのような影響を与えるかは、十分にわかっていません。本研究室では、ヒトの感性・認知の働きを実験で調べ、その知見を製品や生活環境の設計に活かすことを目指します。心理指標に、反応時間や作業成績などの行動指標、脳波や心拍などの生理指標を組み合わせ、ヒトと環境の関係を多面的に捉えます。

1.ヒトの感じ方や認知特性に基づく音・環境のデザイン

「迫力がある」「心地よい」といった音の印象や、集中のしやすさは、音の特徴や聴く人によって変わります。本研究室では、音や映像が感性・認知に与える影響を調べ、利用者や目的に合った製品・環境の設計につなげます。例えば、擬似重低音技術による音質印象と脳活動の変化(業績1)や、会話音とそれを目立たなくするために加える音が、記憶課題の成績や気分に与える影響を検討してきました(業績2)。エンジン音の好みの個人差、背景音楽と作業への没入、映像視聴と疲労回復なども対象に、主観的な感じ方と行動・生理反応の両面から効果を確かめ、一人ひとりの特性や状態に応じた環境の設計を目指します。

2.視聴覚情報で行動を支援する

公共空間では、案内を掲示するだけでは、意図した行動につながらないことがあります。これまで、左右に曲がる人型の図と音を用いて、歩行者の経路選択に働きかける方法を検討してきました(業績3)。どのような情報が注意を引き、それが判断や行動にどう結びつくかを、実験室やVR、実環境で確かめます。視覚と聴覚の情報を組み合わせたときの知覚・認知特性も踏まえ、わかりやすい情報提示や、円滑な移動を支える仕組みを考えます。

主な研究業績

  1. K. Asakawa et al., “Neural activity and sound impression induced by virtual bass for individuals who prefer bass-heavy audio,” Applied Acoustics, 219, 109927, 2024.
  2. K. Asakawa et al., “Effects of Background Meeting Speech and Non-Directional Sound Masking on Word Recognition and Subjective Evaluation of the Acoustic Environment,” Acoustical Science and Technology (accepted)
  3. K. Asakawa et al., “Effects of audio-visual interventions using left- and right-turning pictograms on the route selection of pedestrians without specific route preferences to alleviate congestion at a train station,” Computers in Human Behavior Reports, 18, 100670, 2025.

使用装置

音響分析装置、VRヘッドセット、行動解析装置、生体計測装置

研究室の指導方針

本研究室では、ヒトに関する素朴な疑問を大切にし、それを検証できる研究へ育てていきます。学生の関心や得意分野を踏まえてテーマを相談し、文献の読み方、実験の組み立て方、データの分析方法を段階的に指導します。ゼミや個別の議論では、結果だけでなく、なぜその方法を選んだのかを説明することを重視しつつ、互いの研究から学ぶ姿勢を養います。企業での研究開発経験も活かし、科学的な根拠を設計や技術へ結びつける面白さを共有していきます。

[研究室HP] URL:(作成中)

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