Introduction

「膜」の形や動きを探求する ‐人工細胞のデザイン‐

   当研究室では、ソフトマター物理学的な視点から、細胞サイズの人工膜小胞に関する研究を行っています。 脂質分子が自己集合した膜小胞は、細胞を覆う器として生体界面の本質を担い、多くの生命機能に関わっています。 また近年になり、膜小胞をベースに人工的に細胞の様な機能システムを設計する研究が注目を集めています。
   私たちは、分子が集まることで創発する膜の秩序状態やダイナミクスに注目し、特に相分離・相転移などの物理現象が関連する膜の動的な構造や機能について研究を行っています。 多様な膜現象を支配する物理化学法則の解明や新奇現象の発見を目指し、膜の世界を探求します。

     参考文献» "人工細胞膜のダイナミクス解析と構造制御" 応用物理, 86, 875 (2017)



Information

2024.4
米国化学会 Langmuir 誌に論文が掲載。タイトル「Shear-Induced Nonequilibrium Patterns in Lipid Bilayer Membranes Exhibiting Phase Separation(流動が誘起する相分離脂質2分子膜の非平衡パターン)
2024.3
日本生物物理学会中部支部討論会にて発表しました。
2023.12
第46回日本分子生物学会年会にて招待講演を行いました。
第11回ソフトマター研究会にて発表しました。
2023.9
The 7th International Soft Matter Conferenceにて発表しました。
2023.4
Life誌に論文が掲載。オープンアクセス(無料で閲覧可能)です。タイトル「Physical Concept to Explain the Regulation of Lipid Membrane Phase Separation under Isothermal Conditions(脂質膜相分離を等温系で制御するための物理学的コンセプト)
2023.3
日本物理学会2023年春季大会にて発表しました。
2022.11
英国王立化学会 Soft Matter 誌に論文が掲載。オープンアクセス(無料で閲覧可能)です。タイトル「Domain dynamics of phase-separated lipid membranes under shear flow(相分離ベシクルのずり流動場誘起パターン)