学生の大西さんがMashup Award2017において企業賞(LINE GovHack賞)を受賞
学生の大西 翔太さん(博士前期課程2年、知識マネジメント領域・橋本研究室)がMashup Award2017において企業賞(LINE GovHack賞)を受賞しました。
Mashup Awardsとは、2006年にはじまった日本最大級の開発コンテストです。様々なデバイスやAPI、ハードウェア、技術をMashupし、さらに人や企業もMashupしながら、作品を生み出すことを楽しむ「ものづくりの祭典」です。パートナー企業は60社を超えます。最優秀賞は100万円、賞の数が多いこと、全国でイベント開催していることも特徴です。
またLINE GovHack賞は、LINE Messaging APIやLINE Login、LINE Beaconを活用して、国内6900万人を超えるLINEユーザーの生活をより便利に、楽しくする可能性を秘めた作品を表彰します。シンプルなメッセンジャー連携にとどまらず、LINEのリアルタイム性やカジュアルさの価値を引き出したり、自治体との連携を前提にするなどして日常生活に密接に寄り添った作品をより高く評価します。
MashupAwards2017は、2017年9月4日(月)〜11月13日(月)にかけて行われました。
参考:http://mashupaward.jp/about/
■受賞年月日
平成29年12月16日
■作品タイトル
歴たん☆いこま
■概要
奈良県生駒市はベッドタウンであるため生駒に住んでいながらも生駒の郷土を知らない家族が多くいます。このゲームは、そうした家族に生駒をもっと知り、好きになってもらうことを目的として開発しました。プレイヤーはLINE Botと会話をしながら、ゴールである生駒市の文化財を目指します。また、楽しく生駒を好きになってもらうことができる設計にするためゲーミフィケーションの手法を用いて、ゴールした文化財が図鑑に登録されることでコンプリートを目指して何度も取り組みたくなるような仕組みや、ゴール地点で家族写真を取ることでゲームと家族の思い出がリンクするような仕組みを実装しています。
また今後の展開として、内閣官房IT総合戦略室のオープンデータ推奨データセット(案)である「文化財一覧」への対応と、それに伴う全国展開を行う予定です。「歴たん」は生駒市の問題解決だけにとどまらず、1つの地域で生まれたソリューションが世界中に広がっていく「シビックテック」のロールモデルになることを想定して開発しています。
■受賞理由
課題に対するアプローチが素晴らしく、LINEのAPIならではの方法で、そして家族や友だちと協力しながら解決していただける形になっているところを評価させて頂きました。 利用イメージもはっきりとしており、オープンデータを利用した横展開にも期待しています。
■受賞にあたって一言
私は現在修士研究で「シビックテック」という市民が自分たちの抱える課題を自分たちの力で解決する活動に関する研究を行っており、このアプリケーションを開発したのは研究で調査をさせていただいたこともある、奈良県のシビックテックコミュニティが主催した「GovHack生駒」というシビックテックイベントでした。初めて開発系のシビックテックイベントに参加させていただきましたが、普段こうした開発イベントに参加する人のほとんどが技術者であるのに対して、GovHack生駒は行政の方や地域に暮らす一般の方などサービスの「ユーザー」に当たる方々が多く参加していたこと、またそうした方々が多様な形で開発に関わっていたことが印象的でした。私のチームも行政職員の方にチームに入っていただき課題に近い方と共に開発を進める中で、本当に解決するべき問題に近づくことができたと感じています。そしてその結果、地域題解決の可能性やオープンデータの活用といったシビックテックに関連する部分を評価していただき賞をいただくことができました。
共に開発をしたメンバー、場を提供してくださったCode for Ikomaや奈良先端科学技術大学院大学の方々、そして送り出してくださった研究室の先生方に深く御礼申し上げます。
平成29年12月28日