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受賞

知識マネジメント領域の田中助教、池田教授が第7回知識共創フォーラム優秀論文賞を受賞

 知識マネジメント領域田中 孝治助教池田 満教授が第7回知識共創フォーラム優秀論文賞を受賞しました。

 知識共創フォーラムは、研究報告者とフォーラム参加者が知識を共に創造していくことを通じ、広く知識科学研究の基盤を形成していくことを目的として、毎年開催されます。 本賞は、前年の第7回知識共創フォーラム(2017年3月21日~22日大阪府立大学にて開催)で発表された全てのセッションにおける研究を対象とし、フォーラムでの質疑応答を踏まえて改訂された研究報告のうち知識科学研究の発展に大いに寄与することが期待される論文に対し与えられるものです。

■受賞年月日
 平成30年3月7日

■発表題目
 知識と行動意図の不一致に着目した情報モラル教育プログラムの提案:定量的分析と定性的分析による有用性の評価

■受賞者
 三輪穂乃美(関西大学)・田中孝治・池田満・堀雅洋(関西大学)

■受賞論文概要
 本研究では、学習者に心の動きの認識を促すために、情報モラル行動が求められる状況における原則としての知識と実際場面で自身がとる行動について思考し選択する段階(判断過程)、およびその選択結果をグラフ化することによって顕在化される知識と行動の不一致を読み取る段階(確認過程)からなる教育プログラムを構成した。
 このプログラムの前段では、原則としての知識と実際場面での自身の行動意図の違いを定量化する認知心理学的実験を援用した情報モラル学習課題(情報モラル行動選択課題、情報モラル行動評価課題)への回答経験を通して、実際場面で学習者がとる行動は原則としての知識に必ずしも一致しないことに気づく契機を与える。さらに、教育プログラムの後段において、学習者自身の回答が含まれた学習課題の結果(知識と行動意図の不一致)をグラフ化して提示することで、不遵守行動をとる心の動きの自覚を促し、情報モラル学習への動機づけを高めることを目指している。
 教育プログラム試行後に実施した学習評価アンケートにおける7段階評価と自由記述の分析結果から、情報モラル行動における知識と行動の不一致を自覚することで、情報モラル学習への動機づけを高める学習支援方式の有用性が見込まれる。

■受賞にあたっての一言
 創造した知識が社会における具体的な問題解決に部分的ではあるにせよ貢献することを目指して研究を行ってきました。研究が評価されたこと、大変うれしく思います。共著者の三輪穂乃美さん(関西大)、池田満教授、堀雅洋教授(関西大)、本研究の素材作成に携わった、園田未来さん(関西大、当時所属)にこの場を借りて感謝申し上げます。

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平成30年3月19日

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