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平成28年度学位記授与式を挙行

 3月24日(金)、平成28年学位記授与式が白山市鶴来総合文化会館(クレイン)文化ホールにおいて挙行され、博士前期課程166名(知識科学研究科55名、情報科学研究科56名、マテリアルサイエンス研究科55名)、博士後期課程30名(知識科学研究科6名、情報科学研究科12名、マテリアルサイエンス研究科12名)の計196名に学位記が授与されました。

 浅野学長から修了生に学位記が授与され、修了生は学系長、指導教員と握手を交わしました。

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告辞を述べる浅野学長
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学位記を受け取る学生
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修了者代表謝辞
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式典開始前に披露されたサックスの四重奏

【学長告辞】

 修了者諸君、おめでとうございます。ご家族や友人、教員の皆様、おめでとうございます。この良き日を迎えることができて幸いです。修了者諸君はJAISTの厳しい修了要件を満たされて、今日学位を得られました。ぜひ自慢してほしいと思います。諸君を支えてこられたご家族やご友人の皆様も喜んでおられると思います。

 皆さんご承知のように、今世界は激動の時代にあります。今問題となっている課題を解決し、新たな価値観を創造することにより人間社会をより一層発展させるために、世界は今、科学技術に対する先進的な知識をもった知的で実際的なリーダーを待ち望んでいます。今日、皆さんはそのようなリーダーの仲間入りをしたわけで、これからの人生を新たなことに対するチャレンジとともに突き進んでほしいと思います。

 政府が昨年定めた第5期科学技術基本計画によると、「ICTの進化等により、社会・経済の構造が日々大きく変化する『大変革時代』が到来」しようとしている現在、「先を見通し戦略的に手を打っていく力(先見性と戦略性)と、どのような変化にも的確に対応していく力(多様性と柔軟性)を重視」していくという方向性が示されています。この方向性はまさに本学が進めようとしているものです。入学式で私は「知的たくましさ」が大事だと言いました。今までの教育では物事を理解する力が大事だと言われてきました。従って、評価についても理解力を試すものが多く、試験の点数だけで評価が定まっていました。しかし、これからの時代は、個々の人間力が問われる時代となってきます。人間力をどのように評価すべきか、決定的な方法はまだありませんが、多分、ルーブリックのような手法を使うのではないかと思います。

 私も学長として、教授だった頃とは全く違ったところに出向くことが多くなりました。例えば、石川県立工業高校では、3年前にスーパー・プロフェッショナル・ハイスクールに認定され、政府からの資金を得て活動を行ってきました。目指すところは、生徒の自主性に任せるというもので、自発的な勉学意欲をつけさせるための方法を考えようということでした。
 本学からも数人の先生に協力を仰ぎ、研究室単位で高校生の教育に協力してきました。先生が講演をしたり、高校生を本学に招いて実験をさせるのはもちろんのこと、大学院生による指導も大いに効果がありました。高校生は6人程度でグループを構成し、自分たちで決めた課題について勉強会を開き、分からないところを大学院生に質問し、勉強の方針についても大学院生から助言を得るという形式で勉強を進めていました。グループでの勉強会では、高校生が交代で講師役を務めたのも非常に効果的でした。講師の立場に立ってみると、説明すること以上によく理解していないと自信をもって喋れないからです。これは大学院では当たり前に行われている研究室ゼミそのものです。研究計画書も作成して、最後の研究課題に取り組むなど、まさに大学院生も顔負けです。最後に全国の発表会ではオーバーヘッドプロジェクタを使って発表もこなしたようです。
 また、県立工業高校では、アクティブ・ラーニングにも早くから取り組んでいました。毎回、スーパー・プロフェッショナル・ハイスクールの運営委員会に出席するたびに、高校の先生方の教育に対する真摯な態度に触れ、むしろ大学院の方が学ぶところが多いのではないかと思っていました。

 皆さんも社会に出て、言われたことを無難に成し遂げるというだけでは不十分だということを認識されることでしょう。これからの時代は、自分で目標を定め、自分で目標に向かってどのような努力をするべきかを考えるようにならないといけないのではないかと思います。目標を設定するということが重要になってきますが、その時点で自分が最も関心を持っていることにしか注意を払わないということが多くなりそうな気がします。もちろん、一つのことに集中して頑張ることは大事なことですが、余りに一点に集中し過ぎると周りを見渡す心の余裕がなくなり、かえって目標達成が遠のくことにもなりかねません。

 諸君はJAISTの教育を受けてきて、そんなときにどうすればいいか知っているはずです。皆さんは主テーマの他に副テーマの研究をしました。副テーマの研究というのは、そのときは何故別の研究に取り組まないといけないのかと不満に思う学生もいるのですが、10年後のアンケートでは副テーマが役に立ったと答えている人が多くなっています。つまり、副テーマというのは、心に余裕をもつということなのです。今後の人生の中で難しい局面を迎えることも多いと思いますが、そんなときに備えて、常に心に別のポケットをもう一つ持っておくといいのではないでしょうか。新たな社会のリーダーとしての資格を得たということを自覚し、諸君のすべてが、これから来る社会や会社で偉大なリーダーとなり、最高級の発展へと導いてくれることを願って私のはなむけの言葉とします。

平成29年3月24日

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