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平成30年度入学式を挙行

 4月4日(水)、能美市根上総合文化会館 音楽ホール(タント)において平成30年度入学式が行われました。
 先端科学技術専攻 博士前期課程259名、融合科学共同専攻 修士課程8名、先端科学技術専攻 博士後期課程45名、計312名の新入生が「JAISTの一員として、真摯に学問に取り組み、学生の本分を全うする」ことを誓い、本学慣例の署名を行い、代表者が学長に署名簿を手渡しました。
 続いて浅野学長が「最後まであきらめずに頑張ることは、現代において必要とされている能力の一つです。決めた目標を途中で諦めることなく、継続的に努力しやり遂げてほしい。」と式辞を述べました。

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入学者代表署名
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署名簿を手渡す入学者代表
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式辞を述べる浅野学長
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宮竹獅子舞保存会による獅子舞の披露

【学長式辞】

 新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。
 入学に際し、大きな期待を抱き、あらゆることにチャレンジしてみようという勇敢な人がたくさんいるのではないかと期待しています。
 一方で、入学にあたり少なからず不安を抱いている人もいると思います。誰しも新たな経験を始めるときは不安を感じるものです。私は大学に入ったとき、大学で単位を取れるだろうかと不安になったことを覚えています。実際には、講義にきちんと出ていれば試験には合格できることが分かり、最初の学期を乗り越えれば後は大丈夫でした。教員になってからも、多くの若者が無事に卒業できるだろうかと真剣に心配し、相談されたことも多くあります。しかし私の経験では、そのような不安を感じている人の方が成績もよく、標準の年数で卒業していきました。単位を取る上で重要なことは、とにかく講義に出ることです。私も色んな学生を指導してきましたが、単位をよく落とす学生に尋ねたところ、自分としては講義にもほとんど出たというのですが、よく聞いてみると、14回の講義のうち10回は出たというようなことが多かったです。皆さんは、自分が取ると決めた講義には1回も欠かさずに出席してほしいのです。

 本学では同じ講義が週に2回のペースで行われるので、1回でも休んでしまうと講義についていけない危険性があります。米国などでは、GPA、Grade Point Averageという制度が普及しています。日本では取得した単位の数だけで卒業できるかどうかが決まりますが、米国などでは履修の質も問題になります。大学の講義ではA,B,Cで成績が評価されることがありますが、GPAではABCDFの5段階で評価し、それぞれ、4,3,2,1,0点を得ます。各科目の単位数に得たポイントを乗じて合計を出し、それを総単位数で割ったものがGPAです。いくら沢山単位を取っても、GPAの数字がある一定値以下になると退学処分となってしまうというのが本来のGPA制度です。一つの科目でF評価を受けると0点なので、GPAの数字はかなり悪くなります。そこで、学生はせめてD評価を受けたいと頑張るわけです。日本の大学では、学期の途中で講義についていけなくなったから講義を諦めるというようなことがありますが、GPAだと講義を諦めてしまうと0点になってしまうので、影響が大きいのです。たとえば、10科目を終えたところでGPAが3点だった学生が0点を取ってしまうと、3回連続して最高評価である4点を取らない限りGPAを再び3点に戻すことができません。本学でもGPA制度の導入を考えたこともありますが、機が熟していないという理由で見送りとなりました。今でも残念に思っています。とにかく、私が言いたいことは、講義が始まる前に、講義のシラバスをよく読んで、取ると決めた講義は最後まで諦めずに頑張ってほしいということです。なぜ最後まで諦めずに頑張ることが必要なのかというと、それが現代に最も必要とされている能力だからです。人間の能力を測るのに知能指数を使うことがあります。知能指数が190を超えれば天才だとか言ったりします。では知能指数が高い人は必ず成功しているかというと、そうでもありません。米国には別名天才賞とも言われるマッカーサー賞がありますが、これは現在のノーベル賞のように、過去に偉大な業績・成果をあげた人物ではなく、現在、有意義で創造的な活動を行っている人物を選考委員会が選んで表彰するものです。2013年にマッカーサー賞を受賞したペンシルバニア大学のアンジェラ・ダックワース教授は、若いときは決して天才ではありませんでした。心理学を研究し、やりぬく力が最も重要なのだということを突き止めました。平昌(ピョンチャン)オリンピックでも多くのアスリートがしのぎを削っていましたが、誰もが相当の練習を経て才能を開花させたものです。努力をしなくてもできる人のことを天才と言うなら、現在、天才と呼ばれている人には誰も当てはまらないでしょう。やりぬく力に関しては1万時間の法則があります。これは、1万時間の継続的な努力こそが成功の秘訣だというものです。ただし、ただ漫然と努力をするだけでは駄目で、様々なレベルで目標を決めて、一つずつ目標を達成していくのが重要です。

 継続的に努力を続けるためには記録を取ることも大事です。
 私も学長になって以来、2つの記録を取り続けています。一つは体重の管理です。毎朝、同じ条件で体重を測定し、その記録を取っています。そのお陰か、学長になって以来、体重の増加はありません。もう一つは週末にスポーツジムでランニングマシンの上で走るのですが、いつも6キロを走ることにしていて、その時間を記録に取っています。私の場合はランニングで驚異的な速度を達成することではないので、時間に関しての目標は平均値を上げることぐらいのものですが、拘っているのは年をとっても同じ距離を走ることです。皆さんもJAISTに入学後は厳しい勉強と研究が待っていますが、ぜひ途中で諦めることなく、やり遂げてほしいと思います。人生で最も大事なことは自信を持つことですが、何かをやり遂げたときにこそ自信は生まれるのだと思います。強固な意志を持ち続けるには体力も要ります。体力を保つためには運動が欠かせません。その点、皆さんはラッキーです。今年の9月には念願の体育館が建ちます。今まで体育の講義がない大学院大学には体育館は必要ないということで体育館がなかったのですが、能美市や地元選出の国会議員など多くの方々のお陰で体育館の費用を文部科学省から出してもらうことになりました。学系の区別なく、全員で運動を楽しみたいと思います。

 最後になりますが、毎週木曜日に、雨が降らない限り、副学長の川西先生をリーダーとしてランチタイムに散歩の会を催してもらっています。30分だけ大学の周囲を散歩しようというものです。私も会議がない限り参加します。学長と直接話ができる機会というのは、普通の大学ではそんなにないはずです。 週に一度なのでぜひ散歩の会に参加し、新たな友人・知り合いを作ってほしいと思います。皆さんがこれからJAISTで充実した日々を送られ、自分の将来のために積極的に「何かを変えて」いかれることを期待して祝辞とさせていただきます。

平成30年4月4日

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